500 懐かしの母校へ
カウントで500話いきました♪
「あれ?遥香さん、お弁当忘れてる・・・」
今朝は少しバタバタしてて、手渡し出来なかったから忘れたのかもしれないと少しだけ反省する。現在時刻は10時30分か・・・
「仕方ない、行くとするか」
一応、遥香さんには連絡を入れておく。授業中かもだし、あまり邪魔はしたくないけど、お昼ないと困るだろしね。そう思ってぱぱっと準備をして家を出る。午後は少しだけバイトを入れてるけど、お昼届けてからでも余裕で間に合うし大丈夫だろう。
そう思って、懐かしの母校に向かう。
まだ、卒業して数ヶ月なのになんか随分昔のことのような気がするけど・・・授業中だし、邪魔しないように届けるだけにしよう。
「すみません、巽遥香の旦那ですが・・・妻の忘れ物を届けに来ました」
「はーい・・・って、あれ?巽くん?」
事務の人に声をかけると、まさかの知り合いだった。
「あ、お久しぶりです」
「元気そうだねぇ。やっぱり、黒羽先生が再婚したの君だったんだね」
「ええ、まあ。お弁当忘れたので届けに来まして・・・」
「そうなんだねぇ、あ、そうそう、校長先生が君が来たら会いたいって言ってたんだけどどうかな?」
「校長先生が?」
確かに何度か話したし、少しお世話にはなったけど一体何だろ?
「どうする?多分今なら会えるけど・・・予定あるならお弁当だけ預かるよ?」
「いえ、大丈夫です。俺も夫としてきちんと職場の上司には挨拶したいのでお願いします」
「夫かぁ、なんか一気に大人になったね」
そうなのかな?俺としてはそうなりたいとは思ってもなれてる自信はなかったんだけど・・・まあ、地味に嬉しいかな。
「じゃあ、校長先生に連絡しとくから、校長室向かって。あ、スリッパはそこの使ってね」
「分かりました」
そっか、上履きはもうないのか。俺の下駄箱もクラスも下級生の誰かが使ってて、もう俺のものではないのだろう。そう思うと少しだけ寂しくもなる。分かってはいたけど、卒業したんだねぇ。
まあ、これが俺の望んでたことだけどね。
遥香さんと千鶴ちゃんと本当の家族になる。だからこそ、高校を卒業して遥香さんの元教え子になれたんだから。
それにしても、来てから思ったけど、百瀬さんに会いそうで怖いなぁ・・・なんか知らないけど、こういう時ってかなりの確率であの百合後輩に会うんだよねぇ。
タイミング悪く鉢合わせたら色々面倒そうだけど・・・うん、ビビるな俺。俺は遥香さんにお弁当を届けに来ただけなのだから。そう思いながら俺は校長室に向かうのだった。




