493 叔父さんのお悩み
お悩み
「しかし、健斗くんが結婚か・・・早いものだね」
しみじみとそんなことを言う叔父さん。奢ると言われても少し気が引けたので安いものを頼んではみたけど・・・こんな時間からお酒飲んで大丈夫なのかな?この後も仕事みたいなこと言ってたけど・・・
「姉さんが結婚した時のことを思い出すよ。元々あまり体が強くなかったから、出産すると聞いた時は本当に心配したものだけど・・・その子供がめでたく結婚すると感慨深いものだね」
「そういうものですか」
「ああ。僕も早く結婚したいものだが・・・相手がね」
「そうなんですか?モテそうなのに」
パッと見めっちゃイケメンな上に、お金もあるのに意外だと思っていると、叔父さんは苦笑して言った。
「ああ、違う違う。相手はいるんだよ。ただね、今はテニスが楽しいって海外ではしゃいでててなかなかね」
スケールが違った。
「女子のプロなんですか?」
「まあね。多分ニュースとかで名前を見たことあると思うよ」
「そうなんですか」
なんか、あれだね。俺の周り俺以外皆ハイスペックすぎて久しぶりに若干落ち込みそうになるけど・・・我慢我慢。可愛い嫁と娘いるから大丈夫。
「海斗くんはどうしてるかな?」
「今は剣道頑張ってるみたいですよ。実際前に試合見た時は圧勝してましたしね」
「そうか・・・いずれにしても、そろそろ会いたいものだよ。恵さんはどうかな?」
「・・・仕事頑張ってますよ。今の仕事も楽しいみたいですし」
叔父さんは一応父さんがオネェの道に進んだことは知ってるはずだ。これまではあまり触れては来なかったけど・・・今日は違ったようで叔父さんはしみじみ言った。
「恵さんにも悪いことしたね。僕も母さんのことで手一杯だったから、何もしてあげられなかった。今度お店にでも顔を出すとしよう」
「じゃあ、そのために連絡先だけ父さんに教えておきますね」
「頼むよ。本当なら健斗くんの結婚式で会いたいものだけど・・・それは難しいからね」
「いえ、お気持ちだけで十分ですよ。ありがとうございます」
そうして、叔父さんの昔話を少し聞きながら、近況報告をするのだった。あと、叔父さんの恋人がなかなか日本に帰ってこないことに対する愚痴なども聞いたが・・・まあ、楽しそうなカップルで何よりだ。見た目の割にスケールが大きいのは流石母さんの弟という感じだけど・・・なんか、こういう風に親しく話すのは本当に久しぶりだったので楽しかった。
叔父さんも忙しそうで、本当に大雑把なやり取りで終わることが多かったからね。そんな感じで時間ギリギリまで付き合って、叔父さんは秘書の人に連行されるのだった。




