492 懐かしい再会
叔父さん
「健斗くん」
お祖母ちゃんにまた来ると言ってから、外に出ると、久しく電話で声しか聞いてなかった人がそこにはいた。眼鏡が似合うイケメンさんは俺に手を振っていたので近づくと頭を下げて言った。
「お久しぶりです。お祖母ちゃんのこといつもありがとうございます、琢巳さん」
「久しぶり。まあ、実の息子だからね。でも、昔みたいに叔父さんって呼んでくれると嬉しいかな」
俺の目の前にいるこの人は、母さんの弟である、琢巳さん。母さんの父親であり、俺にとって祖父にあたる人は俺が生まれるよりずっと前に亡くなっており、母さんとその弟である琢巳さんを女手一つで育てたのがお祖母ちゃんなのだ。
まあ、その無理と母さんの死が祟ってお祖母ちゃんは体を壊したのだけど・・・そのお祖母ちゃんのために施設の諸々の手続きなどをしてくれているのが琢巳さんなのだ。
「呼んでもいいものか迷いまして。一応俺も社会人になりましたので」
「もうそんな年なんだね。社会人ってことは高校卒業して就職したのかな?」
「ええ、永久就職しました」
「・・・ん?」
俺の返答に少し固まってから、叔父さんは恐る恐る聞いてきた。
「もしかして・・・結婚したのかい?」
「ええ、ご報告遅れてすみません」
「あ、相手は・・・?」
「高校時代の先生です。今は俺が専業主夫として細かいことをしてますが」
「騙されるとかじゃないんだよね?」
「勿論です。俺もその人のこと大好きですし、その人の連れ子も可愛くて今では本当の娘だと思ってます」
「子供までいるのか・・・」
なんだか、遠い目をする叔父さん。そういえば、叔父さんはまだ独身とか言ってたような気がするなぁ。
「来月、一応結婚式するんですが・・・叔父さんはご予定とかは?」
「すまないね。今日も無理して時間を作ってきたくらいだから、難しいかもしれない」
確か叔父さんの仕事はどこかの社長とか言ってたかな?まあ、忙しいなら仕方ないか。
「何にしてもおめでとう。後々お祝いの品は贈るとして・・・とりあえずこの後少し時間いいかな?」
「少しなら。保育園の迎えの時間に間に合えば大丈夫ですので」
「なら、ついでに近くのファミレスとかで遅めの昼食でもどうかな?奢るよ」
そうして、俺は叔父さんと一緒に近くのファミレスに向かうことになったのだった。というか、前に直接的会った時から見た目がまるっきり変わってないんだけど・・・遺伝なのだろうか。でも、こんなにイケメンでお金もあるのに結婚していないのは少し謎だけど・・・まあ、何か事情ありそうだし深くは聞かないでおくべきだろう。




