464 突然の提案
提案
「あ、ここにいたんだ」
雅人と軽くエアホッケーで勝負をしていると、そんな声が聞こえてきた。それと同時に俺に駆け寄る気配も。雅人からの攻撃をスルーして俺はそのままゴールを決められつつ抱きついてきた千鶴ちゃんを抱っこしていた。
「よいっしょ・・・お帰り千鶴ちゃん。でも、走ると危ないから気をつけてね」
「うん、わかった」
うんうん、可愛い娘だ。そうして千鶴ちゃんを片手で抱っこしていると遥香も近づいていて言った。
「男同士でイチャイチャしてたのか?妬くぞ?」
「冗談でも止めてください。それに俺は遥香さん一筋ですから」
「だろうな。私もだ」
向こうでももどかしい感じの雰囲気が流れてるのかと思いそちらを見てみるが・・・思ったより普通で少しだけ安心した。
「あの・・・巽くん、それ凄いね」
代わりに俺が片手で千鶴ちゃんを抱っこしてることを何故か感心された。いや、そんなに驚くこと?
「そう?普通だと思うけど・・・」
「ま、健斗は昔から地味に力あるからな。腕相撲なら誰にも負けたとこ見たことないしな」
「そんなことは・・・ないと思うけど」
「俺も勝ったことないしな」
そんな風に話していると微笑ましそうに俺と雅人を見てる水瀬さん。うーん、やっぱり変わってるなぁ。まあ、楽しそうな雅人の顔が好きとかならある意味気持ちは分かるかも。俺も遥香さんと千鶴ちゃんの笑顔大好きだしね。
「あ、そうだ。水瀬、6月にコイツら結婚式やるんだが、お前も来ていいらしいぞ」
「え・・・いいの?」
「ああ。だよな」
「うん、いいですよね?遥香さん」
そう聞くと頷く遥香さん。
「水瀬なら構わんさ。それにお前の決めたことに文句は言わないさ」
「ふふ、先生と巽くん本当にラブラブですね」
「お前らも直にそうなるさ。だよな?」
「・・・善処しときます」
その雅人の言葉に少しだけ照れて顔を赤くする水瀬さん。うん、既にラブラブじゃないの?そんなことは思っても口にしないのが紳士の嗜みだろう。
「んじゃ、邪魔になるといけないし帰るとするか」
「ですね。じゃあね、雅人、水瀬さん」
「ん、ああ」
「ありがとうございました先生。巽くんもありがとう」
そうして2人と別れて俺たちも買い物に戻る。
「なあ、明日花見行くか」
「突然ですね。どうかしたんですか?」
「ちょっとな」
水瀬さんとの会話で何か思うところでもあったのかな?
「じゃあ、お弁当張り切って作りますね。リクエストありますか?」
「お前の料理ならなんでもいいさ」
「千鶴ちゃんは?」
「ちーはね・・・たこさんうぃんなーたべたい」
「分かった。準備しとくね」
そうしてついでに軽く急遽決まったお花見のための買い物もしていくことになるが・・・まあ、楽しかったので結果オーライだろう。




