449 新学期
挨拶の
「んじゃ、行ってくるな」
「はい、行ってらっしゃい」
早いものでもう4月、新しい季節になって今日から学校という人も多いだろう中で、早めに出かける遥香さんを俺は見送っていた。
「寝ぼけて学校行こうとするなよ」
「しませんって。そもそも色々やりたい事ありますから」
「浮気もするなよ」
「もう、しませんよ。こう見えてもモテないんですよ?」
「嘘つけ。こんなに優しくてカッコイイ男がモテないわけないだろ。少なくとも私はメロメロにされたぞ」
嬉しいことを言ってくれる遥香さん。まあ、嬉しいには嬉しいけど、生まれてこの方モテたことなど1度もなく、ましてや下手すれば異性として見られてない可能性の方が高いと自負してるのでマジで心配いらないだろう。
「今日の予定は?」
「千鶴ちゃんを保育園に送ってから、家事を済ませて知り合いの店で軽くバイトしてきます。掛け持ちで他の店もありますが・・・千鶴ちゃんや遥香さんに何かあったらすぐ対応できるようにはしてるので大丈夫ですよ」
「少しくらい休んでもいいんだぞ?」
「少なくとも2人といる時は安らいでますから大丈夫ですよ」
学校がなくなった今、家事以外にも俺に出来ることはなんでもする。必要なくてもお金はあるに越したことはない。自分にかけるお金は最低限に、その分2人に回す。服装とかは千鶴ちゃんや遥香さんがある程度カッコイイと思う&他人から見て恥ずかしくない程度に。変に洒落っ気を出す必要はないのだ。
ま、適材適所だよね。
「たっく・・・こんなに健気な旦那を家に1人にするのは逆に不安だ。いっそ部屋に閉じ込めてずっと私のモノにしたいくらいだ」
「ご希望でしたらどうぞ。ただ、遥香さんを抱きしめたいので拘束は緩めにお願いします。あと、遥香さんと千鶴ちゃんのお世話もしたいので家の中はある程度自由に動きたいです」
「なら、今度そうするか。ま、お前から浮気することは無さそうだが・・・何かと物騒な世の中だ。気をつけてな」
「遥香さんも。既婚者なんですからお気をつけて」
「少なくとも私に触れるなら、優しくて健気で世話好きなお前みたいなやつじゃないとな。あと、夜も強くないとダメだ」
割といそうな気もするが・・・そんなことを思っていると唐突にキスをしてくる遥香さん。驚きつつもそれを優しく抱きしめると遥香さんは微笑んで言った。
「行ってきますのキスだ。早く帰るからな」
「はい、行ってらっしゃい。ご飯作って待ってます」
そうして遥香さんを送り出すが・・・朝から大胆だよねぇ。まあ、そんな遥香さんのことが俺は好きなんだけどさ。




