438 巽家への報告
巽家はショートカット( • ̀ω•́ )✧
「おう、健斗。結婚おめでとう」
翌日、忙しなく今度は巽家の本家に来ていた。今回は海斗はタイミング的に会えなそうだから、お祖父ちゃんだけになるが・・・そのお祖父ちゃんが予想より軽い挨拶をしてきて拍子抜けする。
「ありがとう、お祖父ちゃん」
「うむ。遥香さんじゃったな。お前さんも巽の姓を名乗るのじゃな」
「ええ。ちーちゃんもです」
「・・・こ、こんにちは」
「はい、こんにちは。うむ、どれ小遣いをやろう」
曾孫に甘々な祖父に若干苦笑していると、俺にまで小遣いを渡そうとするのでなんとか阻止した。俺もう既婚者なんだけどなぁ・・・
「まあ、何にしてもお前さん達も巽家の一員じゃ。何かあったら言うといい。まあ、ワシは健斗に色々任せきりじゃがな」
「私もちーちゃんも健斗と本当に家族になれて嬉しいですから。介護は健斗に任せそうですが・・・」
「なあに。金はあるから老人ホームに厄介になるよ。ぽっくり死んだら遺産はバカ息子以外で分けてくれればよい」
「いや、縁起でもないこと言わないでよ。そうなったら悲しくなるの知ってて言ってるの?」
母親も祖母も突然いなくなった。それが普通だとしても悲しいものは悲しいのだ。だから冗談でも言って欲しくないのだ。
「そうだのう・・・まあ、曾孫の顔と、海斗が嫁さん連れてくるまでは長生きしたいの。あとはちーちゃんの成長も楽しみじゃ」
「海斗なら直ぐにいい人連れてくるよ」
「どうじゃろうなぁ。お前さんと比較するとそこいらの女子じゃ物足りないかもしれんしのぅ」
「俺は男なんだけど・・・」
何故母親との比較になってるのか疑問だが・・・まあ、俺よりも顔も良くて何でも出来る天才肌の海斗なら上手くやるだろう。海斗の結婚式には出たいものだ。海斗が女の子連れてくる絵が想像しにくいのは気のせいだろう・・・うん、男の子連れてきたらそれはそれで遺伝を疑いそうだけどそれはないか。
「まあ、ゆっくりしていくといい。結婚式は予定通りかの?」
「うん、だから予定ちゃんと空けといてね」
「もちろんじゃ。可愛い孫の結婚式じゃからな。死んでも行くぞ」
「だから、縁起でもないって」
多分これまでで1番普通のファーストコンタクトだと思う。最初は鎧、2度目は豹変。3度目は普通。うん、やっぱり普通が1番だねぇ。俺も普通に結婚出来て嬉しいものだ・・・まあ、普通じゃないっていう人もいそうだけど、俺にとっては普通なのでそう言い切る。そんな感じで何事も無く巽家への挨拶は終わるのだった。




