435 祖母への報告
お久しぶりです
「お久しぶりです。禰豆子さん」
「ひいばあちゃん。こんにちは」
「・・・久しぶり」
3人で畑まで来るといつも通り畑仕事を楽しんでるお祖母様。俺たちの存在を認識してチラッと見てからまた畑仕事に戻るいつも通りの反応にホッとしてると千鶴ちゃんと遥香さんが少し不安そうにしてたので微笑んでおく。
まあ、2人はあんまり話さないし機嫌が悪そうに見えるのかもね。
「ご報告があって来ました。実は俺が高校を卒業したので、お孫さんと正式に籍を入れました。曾孫さんとも本当に家族になりました」
「そうかい」
「ええ。ですのでそのご報告に来ました。あとこれをどうぞ」
そうして渡すのはお土産がてら買ってきた鍬だ。友達の農業高校生に色々聞いてもらって良さそうなのを見つけてきたのだ。道具も使い込んでるみたいだし、足しになればと思ってね。
「ふん、よくもまあ、こんな老いぼれに貢ぐもんだね」
「いつも美味しいものを貰ってますから。そのせめてものお礼ですよ」
「・・・そこ置いときな」
「ありがとうございます」
不安そうにしてる2人に目配せすると、千鶴ちゃんが近づいてから、ぺこりと頭を下げて言った。
「ひいおばあちゃん。いつもおやさいありがとう」
「・・・ふん。礼儀正しいのは嫌いじゃないよ」
手袋を取ってからシワシワな手で千鶴ちゃんの頭を撫でるお祖母様。撫でてから近くに置いておいたヤクルトを渡すので千鶴ちゃんは驚きながらもぺこりと頭を下げてから戻ってきた。その千鶴ちゃんに良かったねと頭を撫でてから遥香さんに促すと遥香さんは頭をかきながら言った。
「あー・・・その、なんだ。再婚した」
「聞いたよ」
「・・・悪かったな。色々心配かけて」
「ふん、本当だよ。馬鹿孫が」
そう言ってから懐から何かを取り出して遥香さんに渡すお祖母様。
「婆さんこれ・・・」
「取っときな。今度は逃すんじゃないよ」
「・・・ありがとう」
遥香さんが持ってるのは・・・小さな封筒かな?中身はわからないけど・・・
「これ。持ってきな」
最後に俺にいつものように野菜をくれるお祖母様に俺は微笑んで言った。
「いつもありがとうございます。結婚式やりますから是非来てください」
「・・・本当に物好きだね。こんな老いぼれ行っても邪魔なだけだろうに」
「祖母と曾お祖母さんには来て欲しいと思いますよ」
「・・・ふん。気が向いたらね」
そうして再び畑仕事に戻るお祖母様。ぺこりとと頭を下げてから俺たちはその場を後にするのだった。まあ、とりあえずこちらの報告は落ち着いたかな?




