434 夫の覚悟
お久しぶりです
「健斗くん、結婚おめでとう。あと卒業もか」
「お久しぶりです颯太さん」
一段落してから、楽しそうに話す女性陣が落ち着いたのを見て俺は颯太さんに挨拶をしていた。奥さんの瑠美さんを借りまくってるからねぇ・・・きちんとお礼を言わないとね。
「スーツなかなか似合うね」
「そうですか?まだあんまり馴染んでなくて・・・来年までには馴染ませたいです」
「来年・・・何かあるのかい?」
「千鶴ちゃんが保育園を卒園します。そして小学校に入学します」
「そうか・・・また瑠美が面倒かけそうだが、迷惑なら追い返していいから」
「むー、酷くない?」
颯太さんの後ろから抱きつくようにして現れる瑠美さん。相変わらずの仲の良さに苦笑しながら俺は言った。
「むしろ、毎回お借りしてすみません。これからは俺はなるべく家にいるのでイベント事もそんなに心配ないと思いますが・・・その、妊娠した時とかはまたお力を借りるかもしれません」
「あら?その時は私も呼んでねぇ〜」
「はい。お義母さんもお願いします」
「任せなさい♪」
千鶴ちゃんの面倒を見ながら遥香さんの方も出来るのが理想だけど、不測の事態の時は人が居るに越したことはないだろう。それに時間作って仕事もある程度増やせるしね。まあ、それに女性同士、家族にしか話せないこともあるだろうしね。
「ふふ、もうそこまで視野に入れてるんだね」
「個人的にはなるべく早く来て欲しいものです。我が子が増えるのは嬉しいですしね。遥香さんには大変な思いをさせてしまいますが・・・支えられるところは全力で支えたいので」
「ああ、頼りにしてるさ」
なんかさっきからちょいちょい会話に混じってくるけど・・・まあ、仕方ないか。
「でもそうか・・・健斗くんはもう既にそこまで覚悟を持ってるんだね」
「覚悟ですか?」
「夫と父親の覚悟だよ。僕が自覚したのはだいぶ後だったからね」
覚悟といえるかわからないけど・・・
「俺には遥香さんという大切な妻がいます。千鶴ちゃんという大切な娘がいます。それを守って支え合いたい。そう思ってるだけですよ」
「普通なかなか難しいものだけど・・・君なら大丈夫そうだね。瑠美が迷惑かけるかもだけどこれからもよろしくね」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
なんだかんだで颯太さんとはなかなか仲良くなれそうな気がするんだよね。まあ、流石瑠美さんの旦那さんというか・・・なんにしても、こうして祝福してくれる人がいるって幸せなことだよね。そんなことを思うのだった。




