429.5 雪うさぎの約束
「これでこうしたら・・・ゆきうさぎのかんせ〜い♪」
雪の降る中、中と外の中間付近で千鶴はレナと一緒に雪うさぎを作っていた。父親である健斗から習ったやり方のそのままに作ると目を輝かせるレナ。
「ちづるちゃん・・・こんなのどこでならったの?」
「ぱぱにおしえてもらったの」
「ぱぱ・・・ちづるちゃんのおにいさんですわね」
「うん。いまはもうぱぱってよんでもいいんだ〜♪」
健斗との関係を隠す必要がなくなったこともあり上機嫌に話す千鶴にレナはふと思ったことを聞いていた。
「その・・・でもほんとうにいいんですの?ちづるちゃんのほんとうのぱぱのことは・・・」
レナも聞いていいか分からなかったが・・・それでも友達として知りたくてそう聞くと千鶴はキョトンとしてからくすりと笑って言った。
「ちーのぱぱはせかいでただひとりだから。それにちーはね、たとえぱぱがほんとうのぱぱじゃなくても、だいすきなの」
血の繋がりなんてなくても本当に千鶴は健斗のことが大好きなのだ。実際に自分を作ったのは別の人かもしれないが・・・そんなことはどうでもいいくらいに千鶴は今が幸せなのだ。
「だからね、ちーはぱぱがだいすき。ぱぱとままがだいすきなの」
「・・・すごいですわね」
「あとね・・・おともだちではれなちゃんがいちばんだいすきなの」
「・・・!?そ、そんなの・・・わたくしもですわ・・・」
「えへへ、れーなちゃん♪」
ぎゅっと抱きつく千鶴にレナは照れつつも抵抗はしなかった。最近はこんなスキンシップにも慣れてきたのだろう。まあ、レナに母親や姉のような才能があることもある意味否定は出来ないが・・・今はまだそれは目覚めてないので普通の友情だろう。
「ねぇ、れなちゃん。つぎはゆきだるまつくろうか」
「ぬれますわよ」
「あとでぱぱにあたためてもらうからだいじょうぶ!」
案外アクティブな千鶴の行動にレナも少しの小言だけで付き合うのだから本当に仲良しなのだろう。まあ、千鶴としては健斗が来る前に色々作って褒めて貰いたいという気持ちもあるのだが・・・レナと遊ぶのが楽しいというのも大きな理由だろう。
大体の子供は室内で遊んでいるが、こうして外に出る子供を見張ってある程度で中に戻すのも先生の役目。すぐに戻して反発をかうよりある程度遊ばせてから戻した方がスムーズに事が運ぶものだ。まあ、千鶴とレナの微笑ましいやり取り見たいというのも1つの理由かもしれない。姉妹のように仲良しな2人は見てて和むのだろう。




