424 ホワイトデー1
お返し
3月14日。今日は2月14日のバレンタインデーのお返しの日・・・ホワイトデーだ。とはいえ、毎年俺が返す相手は巡李さんと薫ちゃんくらいだったのだが・・・今年に関しては少し違った。いや、今年から違うと言うべきか?
「健斗くん結婚おめでとう!夜の方は順調かしら?」
まあ、とはいえ変わらずに渡す相手もいるわけで、現在俺は中条家を訪れていた。開口1番にそれを言う巡李さんに苦笑していると、後ろから出てきた薫ちゃんがため息混じり言った。
「他人にそんなこと言うわけないでしょ。全く・・・」
「えぇ、だって気になるじゃない。で、どうなの?」
「そうですね・・・遥香さんに満足して貰えてると嬉しいですね」
その答えに巡李さんがさらに瞳を輝かせて何かを言う前に薫ちゃんが先に言った。
「健斗くん、免許取ったんだよね?今度どこか連れてってよ」
「いいけど・・・雅人の方が運転上手いと思うよ?」
「それは論外。助手席とかに前の彼女の私物とか残ってたら気分が悪いし」
「多分それは大丈夫だと思うよ」
多分水瀬さんという存在が雅人に変化を与えるだろうしね。
「それよりもこれを・・・今年もチョコありがとうござました。お返しです」
「まあ、ありがとう。健斗くんは毎年偉いわねぇ」
「ま、うちはホワイトデーとかガン無視だしね」
雅人はバレンタインデーとホワイトデーという日を敵視していると言ってもいいほどに嫌ってるというか面倒がってるから当然だが、お父さんの方は何を返せばいいのか毎年迷って結局贈れないという理由なので少しだけ同情してしまう。
「でも、いいの?黒羽さん・・・いえ、もう結婚したから遥香さんと呼ぶべきかしら?これに嫉妬しない?」
「大丈夫です。仮にしてたら後で慰めるので」
「ふふ、夫婦仲円満みたいねぇ。これなら子供もすぐに出そうねぇ」
「そう願いたいです」
「妊娠したら知らせてね。できる限り協力するから」
「ありがとう薫ちゃん」
本当に優しい人達だ。
「そうねぇ。私達にとっても健斗くんの子供なら孫みたいなものだしねぇ」
「祖父母が多くて何よりです」
「ふふ、初孫なら可愛いでしょうしねぇ。千鶴ちゃんもある意味初孫だけど・・・まだ少し怖がってそうだしねぇ」
「大丈夫だと思いますよ」
こないだの卒業式の時の様子を見るに中条家に関しては問題なさそうだ。特に薫ちゃんには懐いてるし。そんな感じで久しぶりに色々と話しつつ夫婦や親子に関して軽く勉強させてもらうのだった。あ、お返しはちゃんと渡せたし大丈夫だ。




