395 お招き
招待
「ぎゅー」
出会い頭に娘に抱きつかれる・・・そんな当たり前のことでも嬉しいものは嬉しいのだ。保育園に千鶴ちゃんを迎えに行っていつも通りのやり取りをしていると珍しくレナちゃんママとタイミングが被って少し驚く。
「お久しぶりです。いつも千鶴ちゃんがお世話になってます」
「いえいえ、うちのレナこそ。いつも家では1番仲良しな千鶴ちゃんのお話ばかりするんですよ」
そんなやり取りをしていると千鶴ちゃんが俺の服を引っ張って言った。
「おにいちゃん。これかられなちゃんのおうちにいっちゃだめ?」
「今から?」
「ウチは構いませんが・・・どうでしょう?レナも千鶴ちゃんと遊びたそうにしてますし。お兄さんも時間あればご一緒にどうですか?」
「ご迷惑でなければもちろん嬉しいですが・・・いいんですか?」
「はい。是非」
さて、どうしたものか・・・千鶴ちゃんは行きたがってるし行かせてあげたいけど俺は遠慮するのがいいか?でも、千鶴ちゃんだけ行かせるのも問題ありそうだし・・・とりあえず短時間ならいいかな?
「わかりました。じゃあお邪魔させていただきます」
「ほんとに?やったー!れなちゃんいっしょにあそべるね♪」
「ふん、とうぜんですわ」
嬉しそうにレナちゃんに抱きつく千鶴ちゃんと満更でもなさそうなレナちゃん。本当に仲良しなんだねぇ。微笑ましい。
「ふふ、レナ嬉しそう。千鶴ちゃんのこと大好きだもんね」
「お、おかあさま!わたくしはべつに・・・」
「きらいなの?」
うるうるしながら聞く千鶴ちゃんにあわあわしながらレナちゃんは答えた。
「ち、ちがいますわ!ちづるちゃんはわたくしのおともだちで”くいーん”をかけてらいばるですわ!だからその・・・す、すきですわ」
「れなちゃん・・・うん!ちーもれなちゃんだいすき!」
なんだろう・・・微笑ましいけど千鶴ちゃんのさり気ない才能に若干畏怖の念もなくはない。レナちゃんがチョロいのか千鶴ちゃんが上手いのか・・・でもまあ、人間関係が円滑に進むのはいいことだしいいのかな?
「本当にレナったら単純で可愛いわぁ」
・・・レナちゃんママよ。それでいいのか?なんとなく親バカっぽいけどまあ、人のことは言えないし仕方ないか。娘って可愛いしね。俺も自覚があるけどかなりの親バカだし気持ちは物凄くわかる。
可愛いものは可愛い。自分の子供・・・娘、息子って本当に可愛く思えるしね。孫とかだとある意味別格になりそうだけど・・・今から孫まで想定していたら色々もたなそうだ。




