392 初チョコ
バレンタインデー終了
「ん」
「ありがとうございます」
夕飯が終わり千鶴ちゃんを寝かしつけてからユキにミルクを与え終わると徐にラッピングされた箱を手渡された。それが先生からのチョコレートだと一瞬で分かったのでありがたく受け取ってから俺も渡すことにする。
「これは俺からの気持ちです。受け取ってください」
「早くもホワイトデーのお返しか?」
「いえ、ホワイトデーはきちんと別に渡しますよ」
チョコレートは本当に単純に俺からの日頃の気持ちをささやかに表しただけに過ぎない。というか、渡したいから渡しただけなのでホワイトデーにはきちんと別にお礼をする予定だ。
「それなら、私もホワイトデーはきちんと返さないとな」
「いいですって。俺のは本当に渡したいから渡しただけなので」
「なら私もそうするだけだ」
本当にこの人には敵わないなぁと苦笑していると早速封をあけてチョコレートを食べる先生。
「ん・・・美味いな」
「それは良かったです。個人的には過去最高傑作なので」
「こんなの教室でばら蒔いてたのか。それは皆喜ぶわけだ」
「?いえ、クラスメイトに渡したのはもっと手軽に作ったのですよ。それは遥香さんと千鶴ちゃん専用です」
そう答えると先生は少しだけぽかんとしてからくすりと笑って言った。
「私の性格よく分かってるな」
「遥香さんのチョコレートも食べていいですか?」
「ああ。市販の品で悪いな」
「好きな人からのプレゼントなら市販でも最高ですよ。それに好きな人からの本命チョコは初めてなので本当に嬉しいです」
所謂義理チョコなら貰ったこともあるが本命チョコは本当に初めてなので嬉しくなる。
「ならお前のは何チョコなんだろうな」
「俺のは・・・カテゴリー的には本命チョコですかね」
「ふふ、愛のプレゼントってわけだ」
「ですね。俺からのラブです」
前より好意を素直に出すのが楽になったように感じるけど・・・これも結婚が近いからかな?結婚といえばマリッジブルーとかありそうだけど・・・先生は見てる限りだとその気配はなさそうだ。むしろカレンダーの日時が過ぎるのを楽しんでるようにも見える。
そういえば卒業式の日に二重丸してたのと、ここのところ前よりも色っぽく誘ってくることが多くなって来た気がするんだけど・・・それは関係ないかな?まあ、こんな初々しいイベントが終わればいよいよもって本格的に結婚に向けて準備を進めないとね。
そのためにはそろそろやっておかないといけないことがあるのだが・・・まあ、まずはこのチョコレートを食べつつ先生との晩酌を楽しもうと思うだった。




