391 一緒に手作り
手作り
「よし、じゃあ始めようか」
「おー」
前にプレゼントしたエプロンを着けた千鶴ちゃんが可愛らしくやる気を出している。本日は千鶴ちゃんを早めに迎えに行ったのだが・・・その理由はこうして一緒にお菓子作りをするためだ。無論バレンタインデー用のものなのだが・・・今回作るのはレンジで簡単に出来るチョコケーキ作りだ。
まあ、小さいカップケーキみたいなものだが、大体15分くらいあれば出来るほどの手軽さなのだが・・・せっかくのバレンタインデーだし手作りで作ってみたいという千鶴ちゃんの要望を叶えた結果がこれなのだ。
「うんしょ、うんしょ」
「そうそう、ゆっくりでいいからね」
チョコを細かく刻むのに一生懸命な千鶴ちゃんを見守るが・・・こうして娘に料理を教えているのはなんだかめちゃくちゃ幸せな気持ちになるのは何故だろう?
今まで誰かに料理を教えてもそんな気持ちになったことはないから多分これが娘効果なのだろうが・・・それにしても素敵なバレンタインデーだ。多分今までで1番と言えるだろう。
「ねえねえ、ぱぱ」
「ん?なにかな?」
「えっとね・・・うまくできたら、れなちゃんにもわたしていい?」
「うん、いいよ。頑張ってね」
「うん!」
そうして作業を進めるが・・・にしても、仲良しの友達がいるのは本当にいいことだと思う。まあ、それがあの百合の後輩の妹なのは少し複雑だが・・・とりあえず妹には何の責任もないしスルーする。
俺もこの歳までは友人にも支えて貰ってたから本当にそう思う。まあ、雅人みたいな親友がいたのは本当に奇跡的かもしれないけど・・・あれはあれで色々大変ではあっても、信用出来る存在だから助かる。
そうこうしてるとあっという間にカップケーキっぽいチョコレートケーキが完成して冷ましてから一部を渡す様にラッピングしていると千鶴ちゃんが自分でラッピングしたケーキを俺に差し出しながら言った。
「ぱぱ。いつもありがとう」
「こちらこそ、ありがとう千鶴ちゃん」
受け取ってから食べるけど・・・うん、娘効果で3倍は美味しく感じる。これが自分の手作りだったらそう感じないだろうから本当に子供って尊い。
「美味しいよ。じゃあ、これは千鶴ちゃんへの俺からのバレンタインデーのチョコね」
そうして渡したのは昨日のうちに用意した手作りのチョコレート。このケーキもあるから量的には少なめだけど千鶴ちゃんは嬉しそうに受け取ってから美味しそうに食べてくれたので俺的にはもう十分だ。




