384 絶望的なプレゼント
イラッ
「げぇ・・・」
家に帰ってきて鞄を広げて思わずそんな声を出してしまう。原因は鞄の中に入ってる紙袋・・・その中には大量のエロ本やらエロビデオが入っており思わず頭を抱えてしまった。
「あの馬鹿・・・勝手に人の鞄に危険物入れやがって・・・」
犯人は間違いなく吉崎だろう。とりあえず次の登校日に何発か影で殴ろうと誓ってからその物の処理をどうするか悩む。店に売りに行く?・・・いや、高校生だとそれはアウトか。捨てるにしてもきちんと分別しないとだし面倒すぎる。何より・・・
「どうしよう・・・遥香さんと千鶴ちゃんに見つかるわけにはいかないしなぁ」
他人のエロ本のために何故俺が悩まないといけないのだろうか・・・いや、本当に。今までこういうのは手元に置いたことないし、他の友達が渡してきても断ってきたから本当にまいった。
「とりあえず電話・・・」
スマホを取り出して吉崎にかける。数コールの後に吉崎は嬉しそうな声で電話に出た。
『おう、健斗悪いな。預かって貰って』
「うん、流石に今回は俺も怒ってるからね」
『な、なんだよ・・・ちょっとくらいいいだろ?』
「許さない。とりあえずこの物は全部捨てるから覚悟しといて」
『ちょ!ま、まてって!?』
そこで一方的に通話を切ってとりあえずため息をつく。全く・・・本当なら今の千鶴ちゃんの教育に悪そうなこんなものを家に置いておきたくはないが・・・きちんと分別して捨てないとだし少なくとも数日は待たなくてはならないだろう。
「問題はその数日を乗り切れるかどうか・・・」
実質的に俺は自分に与えられた部屋をほとんど使ってない。いつも家族で一緒だし、寝るのも同じ部屋にいるので自室に置いておけば見つかることはないだろうけど・・・何かの弾みで2人が部屋に入ってブツが見つかれば一発アウトだろう。
「しかもアイツなんて面倒な趣味を・・・」
軽く見ただけで全部制服もの。コスプレも多めだけど、基本的に同年代が守備範囲なのだろうが・・・これが先生に見つかりでもしたら本気でヤバい。俺はこんなので興奮はしないし、俺が興奮するのは本気で好きな先生だけなのだが・・・要らぬ誤解をさせてしまうかもしれない。
それで先生が傷つくことがあれば本気で吉崎を始末しようと決意しながら見つからないように使ってないベッドの下に隠すのだった。ベタって言いたいでしょ?でも、使ってないから見つかることは早々ないはずだ。
そう・・・そのはずだったが、俺はどうやら先生のことを嘗めていたようだった。




