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妹さんと妹さん
「やー、本当にありがとう健斗くん」
材料を簡単に買ってきてからチョコ作りを教えているとそんなことを言ってくる瑠美さん。
「全然構いませんよ。瑠美さんにはいつもお世話になってますし。でも俺で良かったんですか?」
「うん、だって私の知る中で1番料理上手だしね」
「お義母さんとかはどうなんですか?」
個人的にはお義母さんは相当料理が上手いと思うのでそう聞くと瑠美さんは苦い顔をして言った。
「あの人はダメ。旦那に言いふらすだろうしニヤニヤしながら教えるだろうから」
「ああ・・・なるほど」
「それにね、旦那には何年もチョコあげてなかったんだよ。健斗くんがきっかけってことにすれば渡しやすいからね」
「颯太さんもきっと喜びますね」
そうして作業を進めていると瑠美はしばらくして面白そうな表情を浮かべて言った。
「なんか健斗くん手馴れてる・・・というか、教え慣れてるね」
「何故かこの時期はクラスメイトに散々レクチャーしてますから」
大抵、雅人狙いの人かクラスメイトの女子にチョコ作りを教えることになるので自然と慣れしまうのだろう。いつもながら何故俺に聞くのやら・・・まあ、断れず教える俺もどうかと思うが。
「ふふ、健斗くんらしいね。それなら毎年チョコは沢山貰ってたりするのかな?」
「いえ、一緒に作ったもので余って相手がいらないと言えば多少貰いますが・・・ちゃんと貰ったことは1度もないですね」
むしろ毎年クラスメイトに教えた時に作った分をクラスメイトに配ってたりするのだけど・・・実は普通に貰ったことは1度もないなと、ふと思う。
「あ、でも毎年友人の妹と友人の母親から義理チョコは貰ったりしてますね」
「へー、もしかしてその子健斗くんのこと好きだったり?」
「ないと思いますよ」
「そうなの?」
薫ちゃんみたいな美少女が俺なんかを好きになることは絶対にないだろうしね。そんな会話をしているとまたしても来客の知らせとして、ピンポーンとインターホンが鳴った。
一時中断して出るとそこにはタイミング良く話題にあがっていた雅人の妹の薫ちゃんが荷物を持って立っていた。
「健斗くん久しぶり。今年もチョコ作り教えてね」
「久しぶり薫ちゃん。よくここが分かったね」
「年明けにお母さんが健斗くんの彼女さんからここの住所聞いてたからね」
「そっか。とりあえず少し待っててくれるかな?実は先約がいてさ」
そうして俺は瑠美さんに確認を取ってから薫ちゃんも中に入れて3人でチョコ作りをすることになったが・・・瑠美さんがなんだか意味深な笑みを浮かべていたのが気になって仕方なかった。




