366 イベントの悲しみは
イチャイチャ
「あー・・・くそ、またか」
先生が帰ってきてから、俺の言った通りに招待状を渡した千鶴ちゃん。受け取った時は嬉しそうにしていた先生だったが・・・千鶴ちゃんを寝かしつけてから、現在俺の膝の上で拗ねたように唇をとがらせていた。こうした千鶴ちゃんの行事に行けないから拗ねているのだろう。
「仕方ないですよ。お仕事忙しいんですから」
頭を撫でながら俺はそう慰めるが・・・それでも先生はぷくっと可愛らしく頬を膨らませてから言った。
「私、全然ちーちゃんのイベント参加出来てない・・・母親なのに」
「来年は行けるといいですね」
「むぅ・・・」
いじける先生もなんだか可愛くて思わず笑みを浮かべてしまう。まあ、色々言いつつも仕事に関しては絶対に妥協しないし、常に全力で取り組む先生が俺は好きなのでこうして慰められるのは二重の意味で美味しいのだ。
千鶴ちゃんのためを思うと行ける時は来て欲しいが・・・まあ、こうして慰めるのも好きなので複雑なところだよね。
「はぁ・・・なあ、健斗。たまには母親らしいことしたいんだが・・・どうすればいいんだろうな」
「空いてる時間に甘えさせてあげれば十分だと思いますよ」
「それでいいのか?」
「お仕事忙しいのは千鶴ちゃんも分かってますよ。だから空いてる時間に存分に甘えさせてあげるのが1番嬉しいはずです」
「お前がそう言うならそうするか」
あっさりと受け入れてくれるのはそれだけ先生からの信頼を勝ち得ているからだろうと嬉しくなる。まあ、実際は信頼なんてレベルではないだろうけどね。
「ちなみに、妻らしいことをしたいと言ったらどうする?」
「今みたいに甘えてくれるのが1番嬉しいですね」
「家事もろくにできないポンコツだがいいのか?」
「ええ、外でやりたい事をやってる可愛い妻を家で娘と待つのが楽しいので。それにちゃんと俺の元に帰ってきてくれればそれでいいんです」
優しく先生の頭を撫でながらそう微笑むと先生は恥ずかしそうに目線を逸らしてからポツリと呟いた。
「あー、もう・・・どれだけお前は私を惚れさせたら気が済むんだよ・・・」
「むしろ俺がベタ惚れですから」
「ん、なら愛情を私に示せ」
「はいはい」
暗にキスをねだってると分かるので優しく口付けをする。最初はソフトに、段々と深く繋がっていくが・・・なんだかこれをしてると本当に先生を俺が支配してるような感覚になるのだ。先生の全てが俺の物になるような感覚・・・それが何よりも心地よくて、本当に好きな人を独り占めしてる気がして嬉しくなるのだ。




