362.5 年明けの挨拶
「れなちゃん、あけましておめでとう〜」
新年一発目の保育園。会って早々に友達の百瀬レナに抱きつく千鶴。そんな千鶴の無邪気な行動にびっくりしながらも嬉しそうに頬を緩めてレナは言った。
「あ、あけましておめでとうですわ。ことしこそちづるちゃんにかちますわよ!」
「ふふふ、ちーもまけないよ〜。でも、おやすみのあいだれなちゃんにあえなかったのすこしさみしかったんだ」
健斗と遥香に甘えられて幸せだったが、友達のレナとも少し会いたかったので素直にそう言う千鶴に大してレナは恥ずかしそうに
言った。
「そ、それは、わたくしもおなじですわ・・・」
「うん・・・でもね、ひさしぶりにれなちゃんにあえて、ちーね、すっごくうれしいの」
えへへーっと微笑む千鶴。健斗がその場にいたら内心悶えてそうなそんな可愛い千鶴にレナも大いに翻弄されつつも言った。
「で、でしたらこんどわたくしのいえにしょうたいしますわ」
「しょうたい?」
「かんちがいなさらないでくださいね!わたくしはおともだちとしてちづるちゃんとなかよくしたいだけなのですから・・・」
照れ照れになってそう言うレナの様子に千鶴も嬉しくなって更にぎゅっと抱きしめるのだった。
「じゃあね、じゃあね、ちーもこんどおうちにごしょうたいする〜」
「いいんですの?」
「おにいちゃんにきいてみるけど、おにいちゃんやさしいからきっとだいじょうぶ!」
自信満々にそう言う千鶴だが、まあ健斗が大抵のことを断らないのは自明の理なので仕方ないだろう。それに自分から滅多にお願いしない千鶴からお願いされたら絶対に叶えるのも当然といえば当然だろう。
「あ、えっとね・・・ことしもよろしくおねがいします」
ぺこりと頭を下げて、忘れてた続きをきちんと言う千鶴にレナも触発されて思わず返していた。
「こ、ことしもよろしくですわ」
「うん、ことしはもっと、れなちゃんとなかよくなりたいなぁ♪」
「と、とうぜんですわ。わたくしとちづるちゃんは『くいーん』をかけた、らいばるですわ!」
いつもながらの光景だが、千鶴のペースに巻き込まれて結局微笑ましい光景になるのはある意味千鶴の才能かもしれない。それだけ魅力的な千鶴のペースに巻き込まれてしまうレナはレナで大変かもしれないが・・・まあ、本人達は至って楽しそうなので何よりだろう。
レナも決して友達が多い方ではないが・・・おそらく現時点でお互いに1番の仲良しを聞かれたら互いの名前を出すくらいには仲良くなっているのだ。




