361 ご報告
報告
「ありゃ・・・結構積もってるなぁ」
翌日、色々こなしてから帰る前に母さんのお墓に立ち寄ると、昨日の雪が思ったより残っており、お墓から軽く雪を退けることにした。
「うんしょ、うんしょ」
俺の手伝いで下の方の雪を払ってくれる千鶴ちゃんの頭を撫でてから俺はお供えの小倉亭のいちご大福とジンジャーエールをお供えする。
「なあ、健斗」
「なんですか?」
「好きだ」
「そりゃ俺も大好きですが・・・突然どうしたんですか?」
「ちーもだいすき!」
ぎゅっーと、俺に抱きついてくる千鶴ちゃんの頭を撫でてて可愛がっていると、先生は微笑んで言った。
「どうせなら、お義母さんの前で堂々と惚気ようと思ってな」
「まあ、それは構いませんが・・・いきなり告白されたみたいでびっくりしましたよ」
「にしては冷静な対応だったな?」
まあ、何度もそれ以上の体験をしてるからかな?千鶴ちゃんの前だし俺がヤバくなることはしないだろうという安心もあったりする。夜なら分からないが・・・今は昼間だし多分大丈夫。
そうしていつものようなやり取りしてからお墓の前で手を合わせて母さんに報告することにする。
母さん。2人の初夢にまで出てきたらしいけど、悪戯は程々にね?嫁と孫が可愛いのは分かるけど・・・すごく心臓に悪いから。
前にも報告したかな?もうすぐ俺結婚するんだ。腕時計もちゃんと着けてるよ。先生もお揃いのを着けてくれてるしね。俺が高校卒業と同時に結婚するのを読んでたのは本当にびっくりしたけど・・・うん、大事に使わせて貰うよ。
海斗も大きくなったし、父さんも楽しくやってる。もう俺が余計なことしなくても、きっと2人は幸せになってくれると思うよ。だから安心してね。
そんな風に色々と報告をしてから顔をあげると、同時に終わったようで先生と目が合う。千鶴ちゃんはまだ一生懸命手を合わせていたので微笑ましいが・・・
「母さんに何を言ったんですか?」
「秘密だ。お前は?」
「秘密です」
「だろうな。まあ大方見当はつくがな」
「同じくですね」
割と以心伝心に近いような気がする。阿吽の呼吸というか・・・ツーカーは古いかな?でも、なんとなく先生や千鶴ちゃんの考えてることが読めてしまうのだ。
そうして俺たちは年明け一発目のお墓参りと新年の挨拶回りを終えて帰宅するのだった。なんか色々あったような気がするけど・・・家に帰るとやっぱり自宅が1番だと思えるのだった。まあ、俺もすっかりこの家が馴染んだというか・・・やっぱりここが1番だよね。




