348 お義母さんのお手伝い
お手伝い
「ふふ、やっぱりけんちゃんとお料理するの楽しいわねぇ〜」
お祖母様の元から戻ってきてから一緒にお昼の準備をしているとそんなことを言うお義母さん。
「俺も久しぶりに他の人と料理するのは楽しいです」
「その台詞あの子達にも聞かせたいわねぇ」
「まあ、遥香さんはお仕事ありますし仕方ないです。瑠美さんもたまの実家くらいはゆっくりしてもいいかと」
「あら?その理屈だとけんちゃんは実家だとゆっくりするのかしらぁ?」
「・・・どうでしょう」
むしろめっさ働いてるとは言いにくい。まあ、俺は好きでやってるからいいのだが・・・
「あ、そうそうけんちゃんはお年玉いらないのかしら?」
「いや、流石にもう貰う歳じゃないですよ」
「そうかしら?家では高校卒業まであげてるわよ〜」
「まあ、普通はそうでしょうが・・・これでももうすぐ父親になるので流石に貰えませんよ」
俺は昔から貰う側とあげる側の人間で・・・今年からは本格的にあげる側に回ると決めてるのだ。
「ふふ、そうねぇ。パパって呼ばれてたもんねぇ♪」
「・・・まあ、そうですね」
「昔は遥香ちゃんも瑠美ちゃんもパパ、ママって呼んでくれてたのに・・・今じゃお母さんって悲しくなっちゃうわぁ」
「まあ、流石に呼び方変わりますよね。その気持ちはわからなくないですが」
海斗も昔はにいにって呼んでたのにいつ頃からか変わったんだよね。呼び方変わるのって成長の証って感じもするけど成長には変化がつきもの。まあ、何もかもが変わるわけじゃないけど・・・それでも、少し親としては寂しいものだったりするよね。
「来年はけんちゃんのお父さんもこっちに来られればいいわねぇ」
「お邪魔でなければ声はかけときます」
「ふふ、あんなに綺麗なお父さんなの羨ましいわね。暁斗さんも似合うかしら?」
「いや、それは勘弁してあげてください」
同じ男としてお義父さんを庇うとお義母さんは嬉しそうに言った。
「けんちゃんは女装可愛いわよねぇ。流石恵さんの子供ねぇ」
「出来れば忘れたい過去なんですが・・・もしかして文化祭とかの写真見たんですか?」
「ええ、瑠美ちゃんがね見せてくれたわよ〜。本当に可愛い♪」
まさかご両親にまで女装が広まるとは・・・マジで心が折れそうになる。いや、別に女装を否定はしないけど・・・ノーマルなイメージが薄れるのはやめて欲しい。地味に瑠美さんの旦那さんの楓太さんも知ってたし・・・黒羽家にこれ以上広まるのは本当に避けたいところだ。特にお祖母様なんて渋い顔しそうだしね。




