343 初めての買い物
おつかい?
「うーん・・・」
お菓子の棚の前で唸る千鶴ちゃん。スーパーに買い物に来たのだが、早速俺があげた猫のお財布を持ってきており何か買おうか悩んでいるのだろうが・・・正直、めっちゃ買ってあげたくて仕方なくなりそうになる。
お菓子にお年玉を使わせるのはなんか勿体ないような気もするし・・・何より千鶴ちゃんの様子を見てると本当に何でも買ってあげたくなるので本当に凄いと思う。これが遺伝なのだろうか・・・先生と千鶴ちゃんだからなのかな?
「おにいちゃん」
「うん?どうかしたの?」
「あのね・・・おにいちゃんはなにがすきなの?」
「そうだね・・・このミニキッチンシリーズは割と好きかな」
何の気なしに目についた商品を口にするとそれを手に取ってから聞いてきた。
「ままはなにがすきかな?」
「・・・そうだね。ママはサラミとかかな?」
「うん、わかった」
目の前にある安いやつではなく少し高めのサラミを選ぶ千鶴ちゃんに俺は思わず聞いていた。
「千鶴ちゃんは欲しいものないの?」
「ちーはね、これがいい」
「これは・・・ぷにきゅあのウェハースか」
多分今選んでる中では最低金額のそれを手にしてから千鶴ちゃんはその3つの値段を確認して一生懸命計算したのか聞いてきた。
「これでせんえんあればたりるよね?」
「うん、大丈夫だけど・・・そのくらいなら俺が買ってあげるよ?」
「いいの。おにいちゃんとままにぷれぜんとしたいから」
本当に優しい子だと思う。というか、こうなるとわかってたらもっと安いものを提示すれば良かったと若干後悔する。と、千鶴ちゃんはとてとてとレジに向かっていってお会計をするためにレジのオバサンに言った。
「これください」
レジのオバサンは俺と千鶴ちゃんのやり取りを見ていたのか微笑んでからお会計をするが・・・なんだか見守ってる俺がハラハラしてたりする。まあ、そんな俺の過保護な心配はさておき、結構あっさりと初めての買い物を成し遂げてから千鶴ちゃんは買い物袋をぶら下げてこちらに戻ってきた。
「おにいちゃん、かえたよ!」
「うん、偉いね。流石千鶴ちゃんだよ」
「えへへ」
しかし大雑把でも計算して買えたのは本当に凄いと思う。消費税のことも一応しか教えてなかったのに把握していたのかな?買い物で面倒なのって消費税の計算が一番大きいだろうしね。
税率も年々あがってるし・・・こういうスーパーなら一応税込価格も表示されてるけど、本とかになると本体+税みたいな表記が多いからきちんと教えようと思いながら初めての買い物は終わるのだった。




