339 新年
あけおめです(*´ ꒳ `*)
「おにいちゃん!」
「あれ?おはよう千鶴ちゃん。あ、明けましておめでとう。今年もよろしくね」
朝食の準備のためにいつも通り早起きしていると、思ったよりも早い時間に目覚めてきた千鶴ちゃん。何やら慌てながら新年の挨拶を返してから千鶴ちゃんは言った。
「あのねあのね、おばあちゃんにでんごんたのまれたの!」
「お祖母ちゃん?お義母さんが夢にでも出てきたのかな?」
「ううん、ちがうの。おにいちゃんのままにあったの」
母さんに?予想外の台詞に少し驚くが・・・千鶴ちゃんが嘘をつくとも思えないし、何より子供の頃ならそういう不思議な体験もあるだろうと頷いてから聞いた。
「それで、何か言ってたの?」
「うん。あのね・・・『むかしわたしがやったように、ちーちゃんにもおでことおでこをあわせてあげるとよろこぶよ』っていってた」
・・・なんかマジっぽいな。千鶴ちゃんにはそのエピソードは話してないし。昔母さんにそうやっておでことおでこを合わされるのがわりと好きだったのだが・・・まさか千鶴ちゃんの夢に出てくるとは。
「ありがとうね千鶴ちゃん」
「えへへ・・・」
「健斗。あけおめ」
「遥香さん、おはようございます」
千鶴ちゃんを撫でていると丁度先生も起きてきた。
「なあ、健斗。初夢にお義母さん出てきたんだが・・・信じるか?」
「たった今千鶴ちゃんから伝言聞きましたが・・・相変わらずそうで何よりです」
「ん?ちーちゃんも初夢にお義母さん出てきたのか?」
その質問に答えてさっきの言葉を伝えると先生はくすりと笑って言った。
「なるほど、ちーちゃんにはそう伝えたのか」
「あれ?もしかして遥香さんは内容違うんですか?」
「ああ。私のは『寂しかったら、昔みたいに抱きついてきてもいいのよ。あ、でも私は体ないから遥香ちゃんに甘えなさいな』だと」
・・・うん、めっちゃ母さんっぽい。
「というか、お義母さんいちご大福とジンジャーエール好きなのな」
「ええ、まあ・・・」
その情報を先生に教えた覚えがないので更に信憑性が高くなるが・・・まあ、2人が俺に嘘をつくとは思ってないので素直に信じることにする。
「まあでも、初夢でお前のことを貰う許可を貰えたから縁起はいいのかもな」
「ちーもね、おにいちゃんのことまかされたの」
エッヘンとする千鶴ちゃんと先生の言葉に俺は苦笑してから2人を抱きしめる。本当に母さんらしいが・・・心配しなくても2人とも俺の大切な存在だから大丈夫だよと心の中で報告するのだった。




