338 年越し
年末
「すぅ・・・すぅ・・・」
「寝ちゃいましたね」
早めに年越しそばを食べてから、紅白を見ているといつの間にか寝てしまった千鶴ちゃん。年越しまで起きてるのは流石に厳しかったようなのでそう微笑んでいると先生は少しだけむくれて言った。
「お前の膝が心地良いんだろうな」
「隣来ますか?」
「・・・いくけどさ」
少し狭くはなるがギリギリ入れるスペースはある。まあ、とはいえこれで俺は完全に身動きが取れなくなるが。膝には俺の膝枕で眠る千鶴ちゃん。横にはベッタリと抱きついてくる先生という嬉しい状況に思わず笑みを浮かべていると先生は言った。
「なんだか今年は本当にあっという間だったよ。これまでの人生の中で多分1番幸せな1年だった」
「それは嬉しいですが、俺的には来年はもっと幸せにしてみせますよ」
「頼りになる台詞だな」
俺にうつかってくる先生。その先生を優しく抱きしめていると先生はポツリと言った。
「・・・私はもう身も心もお前のものだよ」
「俺もですよ」
「だから・・・お前が望むならなんでもするよ」
「嬉しいです」
「なあ健斗。私のこと好きか?」
その質問に即座に答えることは出来たけど俺は少し遅らせて答えを言った。
「大好きです。愛してます」
「私もだ。お前を愛してる」
その答えに自然と俺は先生の顎を掴むとそのまま先生にキスをしていた。たまにしかしないけど、先生とのキスが俺は結構好きだったりする。なんというか・・・今、この瞬間は俺が先生の全てを支配してるような気がするのだ。
俺とのキスを終えてから唇に手をあててから先生は微笑んで言った。
「随分とキスも上手くなったものだな」
「もちろんですよ。だって遥香さんと何度もしてますから」
「私以外としてないか心配したら重いと思うか?」
「まあ、前提条件として遥香さん以外とキスをしたくないのですが・・・そんな可愛い遥香さんのことも俺は大好きだから大丈夫です」
そんな会話をしていると何やら膝の上で千鶴ちゃんがもぞもぞしてから、俺の片方の手を握りしめて寝言のように言った。
「うぅん・・・おにいちゃんしゅき・・・」
「うん。俺も千鶴ちゃんのこと大好きだよ」
そう言うと嬉しそうに手を更に強く握ってからスヤスヤと寝息をたてる千鶴ちゃんに思わず苦笑してしまう。
ゴーン、ゴーン。
そんな風に2人と戯れていると遠くから鐘の音が聞こえてきた。時刻は午前0時。新年の幕開けにまずは俺は目の前にいる愛しい人に向けて言ったのだった。
「あけましておめでとうございます」
今年の更新はこれにて終了です。1年間ありがとうございました。来年も是非本作をよろしくお願いしますm(_ _)m




