331 プレゼントにウキウキ
プレゼント
「ほう、良かったなちーちゃん。サンタさんから色々貰って」
起きてきた先生にもちゃんとプレゼントのことを報告する千鶴ちゃん。そんな千鶴ちゃんを微笑ましそうに見つめている先生も昨日俺が贈ったプレゼントのネックレスをちゃんと着けてくれてるので嬉しくなる。
「ままもさんたさんに、ぷれぜんともらったの?」
「ん?なんでだ?」
「くびにかわいいのあるから・・・そうなの?」
純粋な瞳で見つめられた先生は少し考えてから悪戯っぽく微笑んで言った。
「いや、これは大切な人からの贈り物だよ。サンタさんからのプレゼントは別にあるんだよ」
目線で『だよな、サンタさん』と無茶ぶりをされるので苦笑してから、俺は昨日渡しそびれていたものを渡すことにした。
「遥香さん。枕元にありましたよ」
「・・・また随分と素敵なプレゼントだな」
渡したのは誕生日に渡された婚姻届。俺の欄を全て記入した完璧なものなのでこれで役所に出せば結婚出来るのだ。まあ、これの提出は卒業式の後になるだろうけど・・・せっかくなら先生の手元にあった方がいいだろうしね。
「まま、それなあに?」
「ん?おにいちゃんと結婚するための紙」
「ぱぱと?」
「ああそうだ」
キョトンとしてから嬉しそうに千鶴ちゃんは微笑んで言った。
「さいこうのぷれぜんとだね!」
「ああ、そうだな」
嬉しそうにはしゃぐ千鶴ちゃんを見てから、先生は何やら含みのある笑顔を浮かべた。
「早速呼ばれてるな」
「・・・ですね」
おそらく千鶴ちゃんの俺への呼び方の件についてだろう。
「ま、お前としてはこれがサンタさんからのプレゼントってところか」
「だとしたら物凄く大きすぎますね」
「いいじゃないか。これがママでも私は驚かないぞ?」
「いや、そこは驚いてください。本物がスルーしちゃいけない案件ですよ」
俺は父親になりたいのであって、母親は先生じゃないと意味が無いのだ。
「わかってるよ。しかし外では気をつけないとな」
「多分大丈夫ですよ。まだ呼び慣れてないみたいですし。それに千鶴ちゃんは賢いですから」
時々、お兄ちゃんとパパが混じるので本人も色々頑張ってる姿が可愛いけど・・・まあ、1度や2度外で間違えて呼んでも特に問題はないだろう。先生をお母さんと呼ぶような感覚と言うか・・・この歳なら多少のミスはスルー出来るだろう。
「ま、実質あと2ヶ月ってところか。3月入れば問題ないだろうし」
「ですね」
3月の長期休暇までの期間だし、それに来年に入れば俺は基本的にフリーな時間が増えるので大丈夫だろうと言いながら可愛らしくプレゼントにはしゃぐ千鶴ちゃんを眺めるのだった。




