329 クリスマスイブ
大人の時間
「しっかし・・・ちーちゃんには本当に驚かされたな」
俺の手作りの靴下をワクワクしながら枕元に置いてから、ウキウキしながら千鶴ちゃんが寝てから、いつもの晩酌もおつまみを少しグレードアップさせて行っているとそんなことを言う先生。
「お前知ってたのか?」
「遥香さんへの手紙として字は教えてましたが・・・内容までは知りませんでした。ましてや俺にも手紙をくれるとは思いませんでしたよ」
「あの子にはいつも驚かされっぱなしだが・・・まあ、これで一応当初の目標は達成したかな?」
千鶴ちゃんにも親として認めて貰うという名目なら確かに達成だろう。まあ、娘から先に言われるとは思ってなかったが・・・本当に女の子というのは凄いものだ。
「さて・・・ちーちゃんも寝たしお前がサンタする前にこれだけは渡しておかないとな」
そう言って渡されたのは2つのプレゼントの箱。片方は千鶴ちゃん用だとわかるがもう片方に首を傾げていると先生は苦笑して言った。
「クリスマスプレゼントだよ。恋人へのプレゼントは当然だろ?」
「ありがとうございます。じゃあ俺も」
そうして事前に用意していたプレゼントを渡す。とりあえず2人で同時に開けてから思わず2人で苦笑してしまった。俺からのプレゼントはペアネックレス。先生からのプレゼントは可愛らしいエプロンとなんともらしいプレゼントだからだ。
「財布にネックレス・・・また宝物が増えたな」
「エプロンは嬉しいですね。明日から使いますね」
「おう、そうしてくれ。私もペアグッズが増えて嬉しい限りだ」
「色々迷ったんですが、誕生日は財布でクリスマスはネックレスにしてみました」
「ほう、どうしてだ?」
「まあ、財布は家計を預かっている身としてその証明をしようかと。ネックレスは恋人っぽいので」
そんな単純な理由に先生は嬉しそうに微笑んでから俺を抱きしめて言った。
「全く・・・本当にお前は私のことをどこまでも虜にするな」
「遥香さんこそ。エプロンなんて予想外でした」
「そうか?私がそれでお前に裸エプロンして欲しいと言ったらどうする?」
「少なくとも俺がやる利点はないですが・・・とりあえず千鶴ちゃんの前では無理ですね」
というか本当に需要あるのだろうか?男の裸エプロンなんてイケメンしかなさそうなものだが。
「料理は出来ないがお前が望むなら私がやってもいいんだぞ?」
「・・・卒業してからお願いします」
「ん、了解」
何故かクリスマスイブにそんな予約をすることに。楽しみだけど、自制が効くかわからないところだが、隣で嬉しそうにしている先生を見てから野暮なことは言わないでおこうと思うのだった。




