318 お昼はカレー
定番かな?
「あふあふ」
美味しそうにカレーを食べる千鶴ちゃん。甘口で食べやすいのがあってホッとしている。今はお昼ご飯を食べているところだ。旅館でも取れるそうだが・・・せっかくなのでスキー場ご飯というものを利用している。スキー場でよくある飲食の施設だ。
メニューは多くないが、この寒さと空腹ならなんでも温かいものならなんでも美味しく感じるのだからゲンキンなものだ。
「お前ほどじゃないが美味いな」
「おいひー」
「ほら、千鶴ちゃん口についてるよ」
「むー」
口の端についたカレーを取ってあげると嬉しそうにもぐもぐと食べる千鶴ちゃん。まあ、動き回ったしお腹も空くだろう。
「健斗。私のも取ってくれ」
「はいはい。わかってますよ」
先生がわざと口の端につけた米粒を取ってから食べる。その行動に満足そうに頷くので思わず苦笑してしまう。まあ、仲間外れは寂しいのだろう。別に千鶴ちゃんは狙ってやってはなさそうだけども。
「にしても、客少ないな」
「ですね」
時期的なものだろうか?今食堂にいるのも俺たち以外だとカップルと老人くらいだから本当に客足が少ないのだろう。
「まあ、混雑時には来たくないが・・・今年中に来れて良かったよ」
「まあ、年始は忙しいですから今のうちに行けたのはラッキーでした」
年があければ卒業まであと少し。あと、1月は千鶴ちゃんの音楽会もあるのだ。先生が来れるかは微妙だが・・・それでも保護者としてそのイベントをみすみす見逃すわけにはいかないからね。
「今度来る時はお前も車を運転してくれるのを期待しとくよ」
「仮免許すらまだですが・・・了解です」
出掛ける時の先生の負担が少しでも減るならやるだろう。まずはエンストさせずに運転出来るようにならなくては。
「午後も外で遊ぶか?」
「あそぶー!」
俺が答える前に千鶴ちゃんが嬉しそうに答えたので2人で微笑んでしまう。多分途中で体力が尽きそうだけど・・・まあ、楽しんでくれてるからよしとしよう。
「明日は筋肉痛になるかもな」
「遥香さんは運転もあるしほどほどにしてくださいね?」
「わかってるよ。ただ、家族サービスをたまにはしたいからな」
「十分すぎるくらいやっていますよ」
本当に仕事もあるのにこんなに家族サービスしてくれるのだからいい母親だろうと思う。まあ、俺が惚れた人はそんな先生だと少し惚気けてしまそうになるが・・・好きな気持ちに偽りはないのでいいだろう。
そんな会話をしている中で嬉しそうにカレーを頬張る千鶴ちゃんにも更に癒されたことは言うまでもないだろう。




