306 ぺたぺた
ぺたぺた
「流石に冷え込むなぁ・・・」
12月に入ってから更に寒さが増したような気がする。まあ、俺はわりと寒い方が好きだから嫌じゃないけど、2人が少し心配にはなる。
「しっかし・・・時計ってやっぱり最初は違和感あるよな・・・」
今までは安物を時々着けてた程度なのでなんとなく違和感があるが・・・まあ、母さんからのプレゼントだし嬉しくはある。そんな風にして千鶴ちゃんを迎えに行くと、出てきてすぐに千鶴ちゃんが俺の頬っぺたに冷たい手を「えい」っと当ててきたので驚いていると千鶴ちゃんは嬉しそうに言った。
「おにいちゃん、あったかーい」
「手冷たいけどどうかしたの?」
「えっとね、さっきおみずでおててあらってつめたくなったの」
まあ、この時期は冷たい水だとそうなるか。温水のところも増えてるみたいだけど、やっぱりまだまだ全ての施設に行き届いてはいないだろうしね。
「こうしたらもっと温かいかな」
そう言って俺は手袋を脱ぐと、冷たい千鶴ちゃんの手の上に俺の手を重ねることにした。
「えへへ・・・おにいちゃんのおててあったかい♪」
「それは良かった」
なんとなく千鶴ちゃんの手の冷たさが心地よく感じる。まあ、俺なんかで暖かくなるならいくらでも犠牲になろう。
「むー・・・つまらないですわ」
「ん?レナちゃんどうかしたの?」
「えっとね、れなちゃんがこうしたらおにいちゃんがびっくりするっていってたの」
なるほど。イタズラのつもりだったのか。まあ、こんな可愛いイタズラなら別にいいかなと思っていると千鶴ちゃんは俺の顔に当ててた手を片方離してレナちゃんに当てると微笑んで言った。
「れなちゃんにもおすそわけー」
「きゃ・・・ちずるちゃんつめたいですわ!」
「そうかな?れなちゃんもあったかーい♪」
可愛らしいやり取りをする2人にほっこりする。いつの間にか随分と仲良しになったようで何よりだ。最近は1番一緒にいるのを見かけるし本当にウマが合うのだろう。
「先輩。幼女みてニヤニヤはロリコンに見えますよ?」
「・・・うん、というか百瀬さん。いたならそう言いなさい」
「先輩と同じように幼女愛でてたので」
「俺は可愛い家族との触れ合いをしてただけだから」
サラッといる百瀬さん。というか、最近会う回数増えててちょっとげんなりしている。まあ、こうして少しからかってくる程度だから今は実害ないけど・・・会わないに越したことないよねとも思う。
でも、レナちゃんと千鶴ちゃんが仲良しの間は会いそうなのでそこは仕方ないかなぁと割り切ってはいたりする。まあ、そんな俺らに構わず俺とレナちゃんの頬っぺたに手を当てて微笑む千鶴ちゃんが1番癒しにはなったよね。




