295 報告とむー
ご報告
「つまりお前に告白した奴がちーちゃんの友達の姉だったのか?」
今日のことを報告するとそんな風にまとめてくれる先生。言葉にされるとなんか凄いけど、世間って狭いんだねぇ。
「ええ、まああんまり会うことはないと思いますが注意はします」
「そうか・・・まあ、お前に限ってないだろうが、油断はするなよ」
「もちろんです」
というか、出来れば会いたくないなぁ。あんまり相性良くないし。
「あ、あと、もしかしたら俺と遥香さんのこと勘づいてる可能性もあるかと」
「ま、有り得ない話ではないな。そういう女の勘ってやつは時々常識を超えるからな」
「正確に確かめてはいませんが・・・まあ、本人的には言うことはなさそうと思っていいかと」
あの言い回しからして、気づいてはいてもスルーするということだろう。俺は百瀬さんのことを詳しくは知らないけど、とりあえず女の子が絡まないと多分そこまで危険はないと思う。
「にしても・・・随分と好かれてるな」
「興味があるのは俺の女装ですがね」
「それでもだよ」
ちょっと、むくれている先生。これはもしかしてちょっと嫉妬してるのかな?まあ、狙われそうなのは俺の女装だけど・・・なんで俺は女装を狙われてるんだろうと悲しくなりながら言った。
「例えどんな好意を向けられても、俺の気持ちは変わりません。俺は遥香さんのことが大好きです」
「・・・ああ。わかってるよ。だが、私より若くて可愛い女の子にちょっとは思うところがあるんじゃないか?」
「いえ、全く」
こればっかりは本当に申し訳ないけど、どれだけ可愛い女の子から好意を寄せられてもそれに応えることは絶対にない。だって、俺は先生のことが大好きだから。だから絶対に俺は心変わりはしないだろう。
あと、女装姿に好意を持たれるのは正直困るという気持ちが強いけど・・・まあ、そのうち飽きてくれるよね。うん。
「なら、私がお前に女装しろと言えばどうする?」
「千鶴ちゃんの前じゃなければ従いますよ」
父親としての尊厳なんてものは別に気にしないけど、俺みたいに女装している父親に慣れるのはちょっと違うと思うのでそう言うと先生はくすりと笑って言った。
「なら、そういうのも楽しみにしておくか。だが、普段のお前が1番いいと私は思うからな」
「・・・ありがとうございます」
いつか注文されそうで怖いが・・・まあ、好きな人から求められるならなんでも応えたいと思うのは俺の悪い癖かな?一応無理なこともあるけど、よっぽどのことがないと断らないしね。




