第八十六話『あれこれ話パート9にゃん』
第八十六話『あれこれ話パート9にゃん』
《あれこれ話のパート9にゃ。今回も、のぉんびり、といこうにゃん》
「ねむりネコ」
「起きているわん! さっさと遊びに行こうわん!」
《最近、見逃してくれにゃくにゃったにゃあ》
「あら、いつの間に」
「いつの間に、じゃにゃい!
にゃあ、イオラにゃん。にゃんでウチがここに居るのにゃん?
『途中まででいいから、つき合って』にゃあんていっておいて、
どうして、『大精霊会議』にまで出席しにゃいといけにゃいのにゃん?」
「ついうっかり」
「ついうっかり、って、あんたにゃあ」
「でもちょうどいいわ。いずれは紹介するつもりだったから。
まっ。大船に乗った気でここはワタシに任せて」
「イオラにゃん。『泥船』の間違いじゃにゃい?」
「大精霊のみなみなさま。
会議の冒頭に先立ち、ワタシごとながら申し上げたき儀がございます。
ここにおられるミアンさまは常日頃からワタシの面倒を見てくださる、
それはそれは大変ご親切な化けネコさまで」
「さまさま、って、あんたにゃあ」
「ごっほん。あられますの」
「うんにゃ。『あられせんべい』は好きにゃよ」
「ほぉ」
「たいしたものじゃ」
「頭の下がる思いです」
「さすがは絶世の美ネコ。我が親友よ」
♪ポロリン♪
「しかしながら身近におられるということもあって、なのでしょうが、
心では感謝しながらもなかなかそれを行動にて示せずじまい、
などといった、はなはだ不本意な状況が、ずぅっ、と続いていたのにございます」
「イオラよ。大精霊ともあろう者がそのような狭き料簡ではちと困るのう」
「はい。まっこと汗顔の至りにございます。
そこで、というわけでもありませんが、
こうやってみなみなさまとお引き合わせられたのもなにかのご縁。
この場をお借りしまして、
ミアンさまの絶え間ない努力と苦心に敬意を表したい、
とまぁかように思う次第なのにございます」
「(普段、使い慣れていにゃい敬語をやたらと喋りまくっているもんで、
話し方がにゃんとにゃあく『ちぐはぐ』にゃ気が……あっ、もしや)
イオラにゃん。ひょっとして、あがっているにゃん?」
「うっ」
ぽっ。
「ごっほん。どうぞ、大精霊のみなみなさまもご一緒に盛大なる拍手を」
ぱちぱちぱちぱちぱち。
《あきれるべきか? それとも照れるべきか? ううん、迷うのにゃあ》
「これは大事にゃことにゃん」
「ふむふむ」
「ミーにゃんが身も心も美しくにゃるにはぁ」
すくっ。
すたすたすた。
「あっ、歩き始めたわん。ならアタシも」
ぱたぱたぱた。
すたすたすた。
ぱたぱたぱた。
すたすたすた……ぴたっ。
「ふにゃ? にゃんでウチのあとをついて来るのにゃん?」
「だから、続きを聴こうと思って」
「ウチはおトイレに入るのにゃけれども」
「…………」
《親友とはいえ、プライベートは守ってにゃん》
「今日のワタシは大岩の巨大ゴーレム。
ワタシを信じるというのであれば、絶世の美女にでもなんでもしてあげるわぁ」
「にゃんと!」
ぴょおん。
「あら、ミアンちゃん。
どうして、ワタシの手のひらにしゃがみ込んだのかしら?」
「まぁいうにゃれば、『その手に乗った』のにゃん」
《永遠に美しくあれ、にゃのにゃん》
「玉石混交とはにゃ。
オタマと……そういえばにゃ、ミーにゃん。
ウチの知り合いのネコが昨日、子ネコを産み落としたのにゃよ」
「名前はどうするのにゃん?」
「実はもう決めてあるの」
「へぇ。で、にゃんと?」
「『オタマ』と呼ぶことにしたわ。
オタマちゃんよ。どう? 可愛いでしょ?」
「うんにゃ。ふわふわの白い毛並みがまたにゃんとも。
オタマにゃんって名前も姿も可愛いのにゃん」
「ってにゃわけでにゃ。『可愛い』を意味するのにゃん」
「こらこら。途中で脱線したから、
話の最初と終わりがとんちんかんになってしまったのわん」
《おっかしいにゃあ。そんにゃ気はこれっぽっちのにゃかったのにぃ》




