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七度転生した大賢者、今世では剣士として無双します 〜魔法全盛の世界で剣を選んだ理由〜  作者: ねむのき 圓
7章 近代魔法と教皇

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最高魔力・・・ライバル

 研究所の奥、最高精度の魔力測定室から、研究員たちの驚愕の声が漏れていた。


「信じられん……あの伝説の総指揮官、ガルの記録を抜いたぞ!」

「まだ10代だぞ!? スザク・アズナブル……この男、バケモノか!」


 表示された魔力数値は、現代の常識を遥かに凌駕していた。スザクは額の汗を拭いながらも、当然だと言わんばかりに不敵な笑みを浮かべている。


 そこへ、扉が開き、一人の男がゆっくりと歩み寄る。

「騒々しいな。何か面白いものでも出たのか?」


「貴様、まだいたのか。見ての通りだ、魔力値がガルをも超えたようだ。前衛のお前には一生届かない高みだ」


「へぇ、ガルをねぇ。……ちょっと貸してくれ」


 ルーシュが測定器に手をかざす。次の瞬間、計測器の魔力結晶が悲鳴を上げ、まばゆい光を放った。表示された数値は、スザクの記録をさらに超える値を叩き出した。

「俺も一度測りたかったんだ」

少しは抑えたがこの年齢では苦労する数値だった


「……は?」

 スザクの顔から余裕が消える。


「なんという数値だ……! あなたも、ぜひ他の適性検査も受けてください! 前衛でこれほどの魔力を持つ者がいるなんて!」


「え?いやそんなつもりは・・・」

 興奮した所長の強制的測定が始まった。


ルーシュとスザクの「異常な比較」が始まった。


【測定結果:比較】

ルーシュ勝利項目


* **魔力密度デンシティ**:魔力、魔力量。(剣士として斬撃の威力を高めるため極めたという設定)


* **身体能力フィジカル**:その名の通り。


* **術式展開速度スピード**:術式の展開時間。(詠唱破棄(ゼロタイム)にもつながる)


* **術式構成精度アキュラシー**:一切の無駄がない完璧な術式。



スザク勝利項目


* **魔力放出安定度**:荒ぶる魔力を一定に保ち続ける、後衛としての矜持。


* **魔力使用効率(燃費)**:最小の魔力で最大の効果を出す近代魔法の極致。


* **魔力回復速度**:魔力の回復する時間。


* **魔力接続影響度**:他者の魔力に干渉する割合。(高いほうが魔力接続(マナリンク)時の術式の精度が上がる)


「……二人とも、この年齢では全項目が国内一、二を争う数値だ。こんなことがあり得るのか?」

 研究室は、目の前の「化け物」たちのデータに色めき立ち、騒然としている。


「ふんっ、数値ごときで……」

 スザクは不機嫌そうに鼻を鳴らしたが、その実、自分の叩き出した高スコアには満足しているようだった。


「にしても、お前すごいな。勇者の血筋なだけある」

 今となっては何度も転生を繰り返す『賢者』である俺からすれば、全項目で一位なのは当然のことだ。だが、現在の体の状態が見えた。


「その話はするなと言ったはずだ。……そもそも、なぜ貴様が勇者の血筋のことを知っている」  スザクの目が鋭く細まる。


 スザク・アズナブル。第四次魔王討伐時代の勇者、フェリ・アズナブルの子孫。

(……しまった。口が滑ったな)

さっきの言葉は少し軽率だったかもしれない。


「ミズーリさんですよ。スザクは凄いなあって話をしていたら、酔った勢いでポロッと」


「そんなはずがないだろう! 姉上はああ見えても、しっかりとした女性だ!」


「待て待て、人間誰しもたまには漏らすだろ。……これも内緒だが、お前、預言者の孫でもあるんだろ?」


「なぜそこまで知っている!!」

 スザクの剣幕に、俺は完全に踏み込んではいけない領域だったことを悟る。

(ミズーリ……すまない。君を犠牲にしたことはいつか必ず詫びるよ)


「信じがたいがこのことは絶対に誰にも言うな。もし漏洩してみろ、その時は死んで詫びろ」

 冷たい殺気すら籠もったスザクの言葉に

 俺は「分かってるって」と適当に手を振って返した。


 勇者の血と、預言者の能力。

 スザクが現代最強と言われる意味がその血筋にもあるのかもしれない。


 俺とスザクは、互いに背を向けたまま研究所の出口へと向かった。  嵐の予感を孕んだまま、進級試験の日は刻一刻と近づいていた。

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