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七度転生した大賢者、今世では剣士として無双します 〜魔法全盛の世界で剣を選んだ理由〜  作者: ねむのき 圓
7章 近代魔法と教皇

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夢・・・祭壇魔法

 ――夢を見ていた。

 前回の戦い、数千年前まだ魔王軍との戦いが熾烈を極めていた頃の記憶だ。


「魔王のやつ、どでかい隠し玉持ってるな」

 隣で勇者レオがつぶやいた。


 こちらに向かってくるのは、体長30メートルに達する大型の魔物。

こういった魔物に対応するために作られた15メートルの外塀すら優に上回る巨躯の魔物

さらに周囲には、数千体の魔物が群がっていた。


「鈍いのが救いか……」

 俺は机に向かい、作戦を練り続けていた。


「なにか手はあるのか?」

 不安そうに聞くレオに、俺は温めていた構想を口にする。

「昔から考えていた。魔術師同士の魔力の結合による、威力の増大だ」


「そんなのできるのか?」

「理論上、魔力は空気中にもある。なら人の魔力自体の結合も問題ないはずなんだがな」


「おいおい、もう数日で来るぞあいつ」

「だからこの時代の優秀な魔術師を集めたんだ」


「おれが足元切りまくって輪切りにして小さくしたほうが早い気がするな」

 レオが笑って言う。


「それができないから俺が頭抱えてるんだろ」

「へいへい、実力不足ですいませんでしたぁ」



 数日後。レオが100人ほどが並べる巨大な祭壇を指差した。

「魔導結合装置……できたのか?」


「ぶっつけ本番なのが気に入らないが、理論上は魔力をここに集めて強大な術を放つ。そのための装置だ」

「んで、どれくらいすごいの?」

「俺が二人いるようなもんだ」

「ん~、あんま実感わかないな」


「要は、魔王ですら倒せるかもってことだ」

適当なことを言う

「へぇ、やっぱわからんな」

「俺1人で魔王倒せると思ってるのか?」

「魔王は俺がいるじゃん。その頃には俺もこいつぐらい一発よ」

 レオはいつも通り頼もしかった。


「そろそろ行くわ。今回はお前に任せる。雑魚は俺に任せろ」

レオは大型魔物倒した後の魔物の処理を担当している



 祭壇には100人の魔術師が集まった。

「ルーシュ、お前ほど凄いやつが俺たちの手を借りるとはな」

「共闘も良いもんだ」


 私語が飛ぶ中、俺は彼らに礼を言った。

「不確定要素もあるが、参加してくれてありがとう」


「お前がダメなら誰も止められねぇよ」


 魔術師たちが装置に魔力を集め始める。

「なんか、祭壇みたいですね」

 誰かがポツリと言った。


「いいなそれ。祭壇魔法と名付けよう」


 俺は演算を開始する。

「魔力演算……出力調整、術式展開……」


「何だこの複雑な魔法。これを一人でするのか。やっぱ化け物だな……」


 だが、俺の心には不安があった。

(おかしい……これほどの魔力なのに、倒せる気がしない)


「おっと、やってんね」

 そこに、待機中のはずのレオがひょっこり現れた。

「お前は後処理だろ! 気を紛らわせるな!」


「理解はできないけど、この魔力、なんかおかしいんだ」

 レオが俺の肩に手を置いた。


「よう、大賢者様」

 次の瞬間、レオの精神が俺の中に入ってきた。


「すっげぇなお前の頭の中。全部術式か? お前自体、魔術で出来てるみたいだな」

「……何でここにいる、何をしてるお前!」


「わかんね。でも何かできることないかなって。こう見えて勇者だぜ、俺」

 俺の精神内をうろうろしていたレオが、一点を指差した。


「あったぞ。ここ、ほころびがある。出力か? お前、遠慮してるな」

「おい、勝手に触るな!」



 祭壇の魔術師たちが、神々しく光り始めた俺たちを見て動揺する。

「何だよこれ、見たことねぇ魔力だ……」


「レオ、何をした! 暴走するぞ!」

「だから俺がいるんだろ? いや、俺がおかしいのか……」

レオが不思議そうに言うが手慣れたように術式に触れる。


「お前、戦う時こんなに魔力放出してるのか?」

「いつもじゃない。だが限界はないと思っている。にしてもお前の魔量すげぇなまだまだ上げれるぞ」


 自分を焼き切らないための安全弁を、レオが次々と開けていく。

「こんなことしたら……なのに何でこんなに安定している?」

「賢者様も知らない領域かな。任しとけ、俺がサポートしてやるよ」


 レオが祭壇魔法の補助に回る。

「……やっぱり、お前がいないとダメみたいだな」


 俺は詠唱を紡いだ。


「原初にして終焉、名を持たぬ誓約よ、再び応えよ。

祭壇は既に整い、回路は完全に閉じた。

我が魔力は鍵、我が存在は代価。

ここに聖域を顕現せしめる。

――《サンクトゥム・リチュアル》」


 輝かしい光の柱が、大型魔物を頭上から襲った。

 予想を遥かに上回る威力。大型魔物どころか、周囲の軍勢すら一瞬で殲滅した。


魔力がキレて倒れ込む2人

「やっぱ俺がいないとな」

 自信満々に言うレオに、俺は呆れて答えた。

「全くお前っていうやつは……」


 その後、『祭壇魔法』は俺以外に使えないこと、そして不安定すぎることから封印された。


「あの感覚……」


 ――《魔術接続マナ・リンク》!!


 俺は夢から飛び起きた。


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