表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
七度転生した大賢者、今世では剣士として無双します 〜魔法全盛の世界で剣を選んだ理由〜  作者: ねむのき 圓
2章 学園生活と前衛VS後衛

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/114

VSスザク・・・決着

激突:イリュウVS炎の支配者スザク

「相変わらずクール気取ってるんだねぇ」


 スザクと戦っているイリュウが声を掛ける。


「ふん、いつもはお前がやる気ないくせにどうした。今日は元気だな」


 スザクはイリュウとは何度か戦っているようで、イリュウの操る見えない黒いスライムの動きを読み、攻撃や防御に対応していた。


「今日はみんなで勝つって約束したんだよ。それに俺はもう昔の俺じゃない。君を倒して、名実ともにおれたち前衛組が勝たせてもらうよ!」


 そう言って多彩な攻撃を繰り出し、間合いを詰めていくイリュウ。


「そう簡単に行くものか! フレイマ・ピラー」


 スザク手前まで詰め寄ったイリュウの前に、巨大な火柱が立ち上がる。イリュウは勢いを止め、一旦引く。


「クソ、あと少しだったのに」


「あと少しだと? ここまで追い詰められているのがわからんのか」


 スザクは詠唱無しで手を下から上に上げる動作をする。すると先程の火柱があたり一面に出現した。場の空気も一気に温度を上げ、息苦しくなっている。


「俺は空間を支配する。この炎を耐えてみろ」


 そう言うと火柱を操りイリュウに向かって攻撃してきた。イリュウは体を捻り、次から次へと向かってくる火柱を避けながら動いている。スザクも逃げ場を塞ぐような攻撃を繰り出すが、イリュウもそれに気づき、挟まれない死角をうまく探して逃げていた。


 しかし息苦しさからか動きが悪くなってくるイリュウ。逃げるのにも限界が来ていた。


 更に火柱を出して攻撃してくるスザクに対し、イリュウは一か八か賭けに出る。引いたと見せかけ、火柱の死角からスザクに向かって猛突進した。


「その程度読んでいたぞ!」


 スザクはそう言って、イリュウの目の前に火柱を出現させた。


「俺も読んでたよ!」


 その火柱ができるのをイリュウは読んでいた。イリュウを止められると油断したスザクに、火柱もろとも大剣で斬りつける。


「生意気な捨て身か!」


 スザク自身を炎で纏い直撃は免れたようだが、肩からバッサリ切られ、血しぶきを上げ後ろに吹っ飛ぶ。


「どうだ、効いただろ?」


 炎柱もろとも斬ったイリュウも、炎に巻き込まれひどい傷を負っている。


「俺にここまで傷をつけるとはな」


 スザクは切れて出血している部分を指でなぞった。すると切れていた部分が焼かれ、ジューと音を立てて傷口を塞いだ。


「俺は熱さを感じない。この程度どうってことないのだよ」


 ダメージで言うとイリュウのほうが大きいようだった。


「フレイマ・レイン」


 火の粉を空から降り注ぎ、イリュウを襲う。イリュウは剣を分離させ、危ないものだけを切りつけ避ける。


「フレイマ・レディー……アインス、ツヴァイ、ドライ、フィアー、フュンフ!」


 避けいる間にスザクが詠唱していたのは、試験で使った上級5連魔法だった。


「チッ!」


 イリュウは舌を鳴らした。そして大きな炎がイリュウを巻き込み、大爆発した。


 うつ伏せに倒れ、動かなくなったイリュウ。


 スザクはギリギリのところでイリュウが投げつけた剣が横腹を切りつけ出血していた。またその傷口を焼き、出血を止める。しかし出血量が多かったのか、膝をつく。


「悪いが俺の勝ちだ」


「もう負けない。そう誓ったんだ!」


 イリュウはボロボロのからだを起こそうとしていた。


「残念だが辞めておけ。お前の今の状況、すべての魔力が回復にまわっている。次攻撃を受けたら防御が間に合わないぞ」


 黒いスライムは回復に専念するようにイリュウを守っていた。スザクは手を上げ、イリュウに向かって詠唱をしようとした瞬間、スザクの前に何かが飛んできた。


 ズザザザザー


 その何かはスザクの前に転がり止まった。


「ジヴァか? 誰にやられた」


「カハッ……悪い、しくった。ルーシュと召喚魔獣がこっちに来てる」


「召喚魔獣? あいついらんことを!」


 ギャーオ!!


 すぐにディアボロの声が聞こえてきた。


「おっいたいた、スザク! お前らのものだろ、こいつ返すよ!」


 俺がディアボロと戦っているジヴァのスキを突き、ジヴァを吹っ飛ばし、ディアボロをスザクの前に引っ張ってきたのだ。


決着:賢者ルーシュの勝利と、まさかの生存者

「ルーシュ? やっと帰ってきたか」


 立ち上がるのが精一杯のイリュウ。


「イリュウか。スザクと互角か? だいぶダメージ受けているな」


「いや、まだあいつのほうが元気だ。もう少しやれると思ったんだがな」


 ギャーオ!!


 ディアボロはジヴァと俺の攻撃で大分機嫌が悪くなっていた。尻尾を振り回しながら地形を変えるほど暴れ狂い、おれたちの間に割って入ってきた。


「そろそろ邪魔だな」俺は指を構え、少し溜めた。


「お前に用はない! フレイマ・ピラー・エクスプロージョン!」


 スザクもディアボロに向かって詠唱していた。周囲にあった火柱が集まりディアボロを包み込み、大きな爆発を起こす。


 パチンッ!


 それと同時に俺が指を鳴らした。火花と斬撃の風で花火のように爆発が起こった。


 ディアボロは大きな声を上げ、真っ黒になりその場に倒れ、跡形もなく消えていった。


「イリュウ、まだ戦えるか? 時間がない」


「わかってる。あいつを倒す」


「ジヴァ、やれそうか?」


「悪い、立つのが精一杯だ」


 お互いに2対2だが、1人ずつは動けそうにない。最後は俺がケリをつけるべきか。


「待て、まだ終わってねぇよ」


 後ろから声がした。


「パーティーはちゃんと呼んでよね」


「一発ぐらい殴らせろ」


 ジャックを始め、リリス、ロックも合流した。


「これで5対2だ、スザク! 諦めろ!」ジャックが言う。


「リントにリカルナが負けたのか?」少し焦っている表情になるスザク。


「ジャックにリリス、それにロックまで。よく無事で」


 俺は3人に近づいた。俺を見て安心したのか、3人とも近づく前に倒れてしまった。


「おいっ大丈夫か? もう少し頑張れ」


「わりぃ、限界かも……でも、お前がいるなら安心だ」


「ルーシュ、わたし頑張ったよ。あとはちゃんと決着着けてね」


「全員勝ったんだな、よかった」


 そう言って、そのまま3人共消えていった。


「限界だったか? しかしよくここまで来たものだ。どうするルーシュ。2対2だ、ケリつけようじゃないか」


「ああ、お前を倒して前衛が勝つ!」


 パチンッ!


 先に仕掛けたのは俺だ。スザクはすぐ反応し、後ろに下がる。


 スザクも手を振り、火柱を操って攻撃してくる。


 パチンッ!


 指を上から下に降ろし、火柱を真っ二つにする。


「どうしたスザク、その程度か?」


「うるさい! フレイマ・エクスプロージョン!」


 火柱は数が少なく威力が小さい。しかし各火柱を次々と爆発させ、動きを封じつつ攻撃してきた。


「倍ほどの威力なら止められたかもな」


 俺は上に飛び上がり、スザクの周りに狙いを定めた。


「いくぞ!」パチンッ!


 スザクの周囲を斬撃が襲う。


「まだだ、フレイマ・イラプション!」


 そう唱え、地面に手を付けるとスザクの下からマグマが吹き出してきた。斬撃がすべて止められる。


「何だよそれ、すげーの使えるな」


「お前には負けるわけにはいかない! ラヴァ・ナイト!」


 スザクが唱えると、溢れているマグマが騎士になり襲ってくる。


「早いが!」パチンッ!


 騎士の攻撃をかいくぐり、指を鳴らす。マグマが飛び散り、騎士は消滅する。


 その間に魔力を高めたスザクが上級魔法を詠唱する。


「ラヴァ・ディオ!」


 マグマが集まり、巨大な魔神が生まれる。


「この短時間にここまでの魔力を溜められるか」


 俺は魔神の攻撃を避けながら狙いを定めていた。


「でかいし熱い。めんどくさいなこいつ」パチンッ!


 魔神の腕を吹き飛ばす。少し動きが鈍ったようだった。


「もういっちょ!」パチンッ!


 同じ方の足を吹き飛ばす。


「これでも勝てないのか?」魔神が追い込まれるにつれ焦るスザク。


「ディオ・レイン!」


 魔神の身体からマグマが降り注ぐ。


「細かいのは鬱陶しいな」


 俺は細かいのは腕に巻き付いた武器ベンテンディアに任せ、スザクと魔神が直線に入るように誘導していた。


「あっつ……」


 《ベンテンディア》で防ぐが、マグマの細かいのが身体に当たる。


 俺は魔神とスザクが直線に入るのを確認すると、アーサー戦で使用した突きのような軌道の斬撃を使う。刀を抜くように腕を振り抜き、指を鳴らす。


 パチンッ!


「しまっ……!」


 スザクはギリギリのところで気づいたようだったが、斬撃のほうが早かった。魔神の土手っ腹には大きな穴があいた。


 スザクはジヴァを守りながら戦っていたので、側に居たジヴァもろとも巻き込み、斬撃が2人を切りつけていた。


 スザクはその場に倒れ込んだ。


 ジヴァの方を見ながら「すまないな、守れなかった」


「俺こそ悪い。足手まといだったな」そう言ってジヴァは消えていった。


「ふぅ」俺は一息ついた。


「スザク、おれたちの勝ちだ。悪いが退場してもらうぞ」


 指を構える。


「あぁ、完敗だ」


 パチンッ!


 スザクが居た場所は砂埃がたった。


 ビィィィィィィィィィィ!


 それと同時に終了の笛がなった。


 俺とイリュウが残っている。こっちは2人、向こうはスザクも退場し0人。完全勝利だ!


「危なかったなぁ、スザク」


 すぐ側で声が聞こえた。


「まて、誰だ!?」


 気づかなかった。スザク以外に誰かが居た。砂ホコリが収まってくる。


「はぁ、お前居たなら戦えよ」スザクが誰かに声を掛けている。


「いやいや、あれは参加できへんて。巻き込まれて一発退場やわ」


 そこにいたのは学園3位リカルナだった。


「なんでお前ここにいる? さっきリリスもここにいたんだぞ」


 俺はこの状況がわからなかった。このままだと引き分けだ。


「へっへ~ん。あんなお嬢ちゃんに負けるかいな。ちゃんと傀儡使って隠れてたんよ。あの子はもう消えそうだったからほっといたわけ。戦うか見守るか迷ったんやけど、レベル高すぎたで最後まで待機しとってんで。正解やったな」


「よくやった。実質負けだが名目上引き分けだな、ルーシュ」スザクは少しホッとしたようだった。


 空に映し出される試合結果。ピコンッ。


 2:3


 勝者 前衛チーム


「なっ!?」


「えぇええぇぇ、なんでなん!? 誰残っとんの?」


 スザクとリカルナは驚いてこっちを見てきた。


「いやわからん。本当に誰だ?」


 俺はイリュウを見たが、イリュウも首を振っていた。


 ピコン。


 選手一覧が映し出された。


後衛チーム 生存者: スザク、リカルナ(計2名)


前衛チーム 生存者: ルーシュ、イリュウ、デン(計3名)


「で、で、で、デン君!!」


 俺は驚いた。ジャックと一緒にぶっ倒れていたはずのデン君が、しぶとく生き残っていたようだった。


「あいつ……」イリュウも苦笑している。


「ふはは、まさかあいつが残るとはな。因果応報だな」スザクは笑っている。


「あちゃー、残りおらんか。魔力捜索はしてたんやけど、ほとんど虫の息やったんやな」リカルナは悔しそうに言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ