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七度転生した大賢者、今世では剣士として無双します 〜魔法全盛の世界で剣を選んだ理由〜  作者: ねむのき 圓
9章 入学式と他種族

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エルフの魔法・・・そして次の国へ

粋込んだエルフの兄妹

だが結果は一瞬で付く

「……待って。ちょっと、カスリもしないんだけどっ!」

 肩で激しく息をしながら、セレスティアが膝をつく。

 放たれた高密度の風魔法は、俺の髪一筋さえ揺らせずに霧散した。

 スピードと剣技どれをとっても一流と言っていいだろう。


 隣では、エルフィも弓を杖代わりにして立っているのがやっとだ。

 索敵能力、弓を使った曲射、王族特有の魔法と天才とは彼のことを言う。


「もう終わりか? 威勢がいいのは口だけだったようだな」

 俺は一歩も動かず、二人を見下ろす。


「……やめだ。勝てる気がしない」

 エルフィが弓を下ろす。

 その声には、わずかに悔しさが滲んでいた。


「おいおい、まだ足りんぞ、その程度じゃ、学園の連中の鼻をへし折るには心許ないな」

 挑発を混ぜて、わざと突き放す。


 ――だが。

「筋はいい」

 二人へ視線を向ける。


「さっきの【光魔法】に【時空魔法】……あれは見事だ」

 素直に評価する。


「エルフの魔術は、確実に進化しているな」

 魔法のセンスはピカイチだ。


「その才能は……世界でも十分通用する」

一瞬、静まり返る。


 ――観戦していた者たちが口々に話し出す。

「……見えなかった」

「何をしたんだ……?」

 ざわめきが広がる。


 王が口を開いた。

「どう見る?騎士団長」


現エルフの騎士団長最強格の1人がセレスティア達の長兄が話す。

「……聞いていた以上だ…これで全盛期ではないとは、私でも傷をつけられるかどうか…」


 一拍置く。

「王として決定する。学園への派遣を許可する」

 ざわめきが走るが、反対は出ない。


「……やる」

 セレスティアが顔を上げる。

「学園でも負けない。エルフの強さ、見せてやる」


「……次は届かせる」

 エルフィも続く。


「準備しろ」

 俺は背を向けた。

「すぐに出る」


「え、もう!?」


「時間がない」

 一言だけ残す。


「レディーは時間がかかるのよ。もう!」

 セレスティアたちは動き出す。


 ――次だ。

 向かう先は決まっている。

 ドワーフの国。



 出発は翌朝になった。

 最低限の荷だけを持ち、エルフの里を後にする。

 エルフの入学希望者は5人、各種族5人づつ15人は入学させたかった。


「思ったより早いのね」

 セレスティアが隣でぼやく。


「準備に時間をかけるほど、状況は甘くない」

 そう言うと、不満げに頬を膨らませた。


「人間って、そんなに急ぐの?」


「違う。時間がない」

 短く返すと、エルフィが小さく笑った。


「……確かに、我らは時間に余裕がありすぎる」

 エルフと人間。

 その価値観の違いは、すでに表れている。


「遠足じゃないぞ入学試験は他の希望者同様に受けてもらうからな。あれじゃ落ちるぞ」

絶対に落ちないが少しくらいビビらせておく。


ーーが、この時はこれが間違いだとは1ミリも思わなかった。

真面目で少し抜けてるエルフの性格が

学園ランキング上位を独占し人間と早々と争いが起きるとは…


「兄様…本当に落ちたらどうしよカッコ悪すぎて帰れない」


「しっかりしろ俺達は全力を出すだけだ」

エルフィの目がやる気で満ちた。


「まだまだ先は長いけどな」

 俺は前を見る。


 森を抜けた先。

 山脈地帯に広がる、もう一つの国。

 ドワーフの領土だ。


「ドワーフ……ね」

 セレスティアが少し嫌そうな顔をする。


「気が合うとは思えないわ」


「人間よりは仲いいだろ」

 俺は即答する。


「必要なのは、力だ」

 魔法に長けたエルフ。

 そして―


 武器と肉体に特化した種族

 ドワーフ。


「此処から先は危険だぞ…力を貸してくれ」

 風が吹く。


 その先にあるのは――

 次の交渉。

 そして、おそらくは――衝突。

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