竜王
白亜の城に戻ると、テオに頼んで食事と風呂を済ませた。
その後、2人でシルの部屋でゆっくりと話している。
『リズも位階が100を超えているな。』
「あれだけ魔物を狩りましたからね。」
『楽ではなかったけど、成長するには都合が良かったな。でも、なんで俺の方が高くなってるんだろ。』
「創造神様の加護のお陰では?」
『それくらいしかないよな。竜族は、位階が上がりにくいはずだから。』
「エルフも人族に比べると上がりにくいんですけどね。寿命の長さに関係しているらしいですわ。」
『寿命が短い人族並の早さで、エルフや竜の寿命で成長し続けたら大変なことになるか。』
「シル様は、その大変な事をしてるんですわよ?」
『それもそうか。では、そろそろ進化するかな。』
2人とも、位階が100を超えた時点で進化は可能になっていた。
しかし、危険な迷宮の中で動けなくなる訳にもいかず、そのまま保留していたのである。
今の2人の能力値は、かなりのものになっていた。
名前: 閃光竜シルヴェストル(知立 銀次)
種族: 若竜
位階: 122
魔力: 37,623
腕力: 6,695
体力: 6,644
俊敏: 233
知力: 9,171
精神: 6,228
名前: リズ(エリザベト・リクシエール)
種族: エルフ
位階: 119
魔力: 7,451
腕力: 1,070
体力: 1,039
俊敏: 170
知力: 2,496
精神: 1,333
『リズは、進化の仕方は分かるか?』
「迷宮の中で声は聞こえたのですが、それどころではなくて、無視してしまいました。なので、実はよく分かりません。」
『それで判断は間違ってないよ。恐らく、俺が魔力で少し刺激すれば、また声がするからそれに答えればいいはずだ。』
「分かりましたわ。それではお願いします。」
そう言うと、リズが手を前に出してくる。
シルがそれに手を合わせ、魔力をリズに向かって流し入れる。
リズが一度頷くと、その体が光だし、やがて収まる。
「あら、もう終わったのですね。」
シルのように姿が大きく変わる訳ではないためか、すぐに進化は終わった。
見かけ上の差は、グレーに近かった銀髪が白に近くなり、耳がさらに長くなったくらいだろうか。
「あら、能力が幾つか増えてますわ。鑑定が出来るようになってます。」
慌ててリズのステータスを確認してみる。
名前: リズ(エリザベト・リクシエール)
種族: ハイエルフ
位階: 119
魔力: 37,500
腕力: 3,757
体力: 4,554
俊敏: 261
知力: 9,865
精神: 7,027
能力: 状態異常無効、魔法耐性、精霊の加護、精霊神の加護、竜の加護、詳細鑑定、生命力自動回復、魔力自動回復増強、射術、体術、火魔法、土魔法、風魔法、水魔法、雷魔法、光魔法、闇魔法、魔術、精霊召喚、暗視、気配感知、魔力感知、魔力操作、念話、飛翔、限界突破、影移動、魔力羽根生成
称号: 弓士、魔法士、魔術士、魔法の極み、魔術の極み、精霊士、治癒士
詳細鑑定以外にも、たくさんのスキルを持っていた。
魔力羽根生成なんてものもあるので、これで自力で飛べるようになるかも知れない。
しかし、元々高かったステータスが、いまのシルに匹敵する程まで上昇している。
『おめでとう、俺と変わらないほどの強さになってるな。』
「有難う御座います。でも、シル様はこれから進化ですからね。」
『まあ、そうだけど。それじゃ、進化を待ってる間に、飛ぶ練習でもしてて。』
「分かりましたわ。」
シルは、視界から消していた進化確認のメッセージを表示させて、はいと念じる。
いままでの進化と同様に、その体が繭に包まれて、微睡んでいく。
シルが目覚めたのは、2日後だった。
繭から出たシルは、四足歩行状態でも全高3mほどあり、全長は15mほどもあろうか。
しっぽを含めたら、20m以上になる。
「おはようございます。また、なんとも大きくなりましたね。」
『待たせたな。飛べるようになったんだな。』
「シル様ほど早くはないんですけどね。」
確かに、今目の前にいるリズは、魔力でできた翼を背に生やし、宙に浮いている。
魔力で作っているので、イメージしたものがそのまま形作られているのだろうそれは、メタトロンの影響を受けたのか、白い白鳥のような翼だった。
「シル様は、また呆れるような強さになってますね。」
言われて自分のステータスを確認して見る。
名前: 閃光竜シルヴェストル(知立 銀次)
種族: 成竜
位階: 122
魔力: 70,730
腕力: 12,098
体力: 12,070
俊敏: 300
知力: 16,725
精神: 11,566
能力:魔力増、腕力増、体力増、俊敏増、悪食、状態異常効、魔法耐性、痛覚耐性、精霊の加護、創造神の加護、詳細鑑定、生命力自動回復、魔力自動回復増、大刀術、体術、火魔法、土魔法、風魔法、水魔法、雷魔法、光魔法、闇魔法、魔術、精霊召喚、暗視、気配感知、魔力感知、魔力操作、身体強化、念話、麻痺攻撃、毒攻撃、石化攻撃、高速飛翔、隠密、死霊術、空間魔術、限界突破、光学迷彩、闇化、影移動、影分身、水生成、触手操作
称号:格闘士、侍、忍者、魔法士、魔術師、魔法の極み、魔術の極み、暗殺者、錬金術師、竜王
「また更にすごい能力ですね。」
『これでも竜王の中で最弱だからな。』
「そうかも知れませんけど。でもやっぱりすごいです。」
シルは、周りに散らかっている自分の鱗をしまうと、リズを連れ立ってテオの元に食事をしに行く。
「無事に竜王となられたようでなによりです。」
「ありがとう。テオには色々と助られていて感謝してる。」
「勿体ないお言葉です。クラウ・ソラス様が去られてしまった今、シルヴェストル様という仕えるべきお方がいらっしゃることが幸せです。」
「そんなに畏まらなくていいからね。好きな事しててもいいから。」
「この閃光城で仕える事がなによりです。」
食事をしながらテオを話をしているシルは、食事のために人化している。
竜のままでは大きすぎて、リズと一緒に食事を摂ることが難しくなったのだ。
成竜となったことで、見た目は20代の青年のようになっている。
銀髪のリズは、白髪の青年シルに見惚れている。
見た目はお似合いの若者同士だが、中身は40代と80代だ。
「迷宮核の言っていたイザイアと言うのが気になる。少し魔族領で調べるか。」
「そうですわね。冒険者ギルドに依頼の報告にも行かないといけませんし。」
「一度モゼットに戻り、少し話を聞いてみよう。」
食事のあと、2人は連れ立ってモゼットに向って飛び立った。
転移でも行けるが、転移で現れるところを見られたくないのと、リズの飛行の練習、シルが大きくなったのでその慣らしのためにである。




