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王子様を放送します  作者: 竹 美津
本編

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閑話 王族対抗歌合戦 37 お菓子選定試食会議


「ただいま〜!間に合ったかな、お菓子選定試食会議、始めちゃった?」


項垂れた、フードゥルのマージ王弟の手を掴んだまま、竜樹はニコニコパシフィスト王宮に帰ってきた。

お菓子選定試食会議があるので、フードゥル国で王族対抗歌合戦の曲が決まらなくても、そそくさと。

フードゥルには再び行くつもり。その時にまた、今度は詳しく相談に乗ると決めた。


王宮の一室には、新聞寮の子供たち、それから各地の教会孤児院の子供たちが、わやわやわーわー。

お世話のエルフたちや司祭たちが相手して、興奮をいなしている。


沢山あるテーブルの、札と投票箱が前に置かれたお菓子たち、お披露目前の被せられた布。その前で、さあっと取り払われる時を今かと待って盛り上がっている。

お菓子をセッティングしてくれたのは、実際のお客様になる予定の、お助け侍従侍女さんたちである。彼らも投票するのだ。

ムフムフと嬉しそうにしている。


お菓子選定試食会議。

ロンとアルディ王子とエフォールの発案で、ボンボンテール神の後押しもあり神託コミコミ。

王宮に、いつもお助けしてくれる侍従さん侍女さん向けの菓子店ができることになった。もちろん、外部から来たお客さんや、新聞寮、孤児院の子供たちも買える。


運営は新聞寮の子供たちと、街中のキーナン菓子店の子、とある事件があってから、安心する家以外ではまだ喋れないコギーである。友達で街の雑貨店、元々は貴族の母子家庭の子シフレも、どうしても飼いたかった子犬をるんるん連れて、店番にやってくる。


お祭り2日目、何故かそんな事になっていて、竜樹は話を聞いて、面白いねぇ!購買だねえ!王宮で、侍従さんや侍女さんたちには、社員割引の補助とか出ないかな〜、など言い出した。

魔道具の、王宮従業員カードをつくって、それを読み取り払い、社員割引が出来る。いわゆるデビットカードでのレジシステムを、テスト事業として構築中である。王宮で少額の口座を持てるようにし、そこにあらかじめ振り込んだ中から、即時に支払い。社員割引の割引率も、自動で計算して引いてくれる。


上手くいったら、冒険者組合や商業組合の口座システムに、広く商売に用いられるようになるかもしれない。


子供たちでつくる、王宮内の購買菓子店。それってお店運営のお勉強にもなるよね、と、子供たち───、転移魔法陣で王宮付属の新聞寮へ自由に来られる、教会孤児院の子供たちにも各地で小さな菓子店を運営させるのもよし。とにかく竜樹は、子供たちと本気で、まず一号店、小さな菓子店の運営をしようと、どのお菓子を仕入れるか、試食で決める会議を今日、開いたのだ。


「たつきとーさ!おそーい!」

「おしごとに、ちこくは、いくない。」

「ジェムにいちゃたちだって、しんぶんうりにいくの、ねぼうしないよ〜。」


ラフィネ母さんの連れ子、竜樹とーさ後追い大好きなサン。

犬が苦手でお菓子の少女神ボンボンテールの祝福もちなロン。

お祭りでヨーヨーをサンとロンの分もゲットしてきて、いつも練習しているセリュー。


小っちゃい子組の、3人が、大人ぶって竜樹とーさを咎めるのだった。だって、とーさがいないとなんか盛り上がらないじゃん、って言わないけど。さびしかったとか、ちょっと甘えてるんだとかは。

抱きついてズボンを引っ張って、手を取ってぶらぶら、ゆらゆら、ゆさゆさ。もー、もー、なのだ。


「ごめんねー。待っててくれて、ありがとね。フードゥルでお仕事だったんですよ、竜樹とーさは。頑張って切り上げてきたよ。エクレとシエルが、めちゃくちゃお淑やかに、王女様してたよ、ふふふ。」

周りの子供たちもわやわや、竜樹にどんどん取り付く。


「そういえば、エクレねーちゃんとシエルねーちゃん、おひめさまだったかもー。」

「さいしょのとき、ツンしてたよね!」

「そうだっけ?わすれた〜!」

竜樹とーさが死んじゃうかも、なんて意地悪ツンされて泣いたのに、忘れちゃったの?セリュー。


そこにトットコ、新聞寮の子供たちのリーダー、ジェムが。半目で見上げて竜樹とーさのマントを端っこ、ツンツンして。


「で、誰?そこのオッサン。」

竜樹が連れてきたから、不審な顔はしないけれど。聞かなくては簡単に信じて受け入れられないな、と鼻息フス!しっかり警戒しているジェムである。

リーダーとは、みんなをまもる目。そうでなければいけないのだ。


「オッサン……。」


マージ王弟は、ふが、とお口が少し開いた間抜けヅラで、俯いていたのがビャッと目を見開く。



先ほど、子供たちが留守の新聞寮へも寄った。神鳥オーブの『マージ王弟は子供たちにとって大丈夫かどうかチェック』も受けてきている。


神鳥めんどりオーブは、コココケコ!と鳴いてバサササ、飛んだ。

ひぇ!と肩を竦めるマージ王弟の頭の上に、ぽすんと着地して、ケッコココ。

『この人、大丈夫。っていうか、とっても痛がりさん。繊細なんだね。ジェムたちも大事にしてくれるよ。子供たちと混ぜると吉!』


お墨付きが出た。


「この人、マージさん。エクレとシエルの叔父さんだよ。お姉ちゃんたちのー、お父さんのー、弟だな。カッコいいだろ、よろしくねー。」

「「「は〜い!」」」


「エクレ姉ちゃんたちのオジサンか。にてねーな。」

「ツンしてないねぇ。」

「あれじゃん!わりとえらいひと?」

「王族ってやつじゃん。フードゥルの。カルネ王太子でんかと、どんな関係?」






今日は短くてすみません。

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― 新着の感想 ―
ボンボンちゃんご神託案件の子どものお菓子屋さんの話が進んでいる!! シフレの仔犬ちゃんのご飯やら躾やらもありますものね ちっちゃい子組の大人ぶった発言がかわいいです。教会孤児院の子たちもいてにぎやか…
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