新しい仲間たち②
ぴかぴかに磨いた鏡には埃にまみれ、ほおが煤けた私がいた。ほおに手をのばした。擦ってもとれない。
傾いた日の光が床を照らす。小窓にはすこし色づいている葉が落ちている。
もう秋か
私は半年間何をしていたんだろう
義理の姉にこき使われる毎日。
雑巾を絞るのに慣れてまめができて皮が剥ける手のひらと、うすく陰色になった膝小僧。
継母に嫌味を遠回しに言われる日常。
姉たちは綺麗なドレスを着ているのに自分は毎日同じ服。毎朝朝食を作りながら、ひらりと舞うスカートに目を追っていた。継母がつけているエメラルドのイヤリングは私に嫌味を言うたびにユラユラ揺れ、チラついていた。
柄にもなく落ち込むなぁ。
前世と一緒で自分、なんにも行動できてないじゃん。
だめじゃん。
わたしはこんなとこで落ちぶれたりしないわ。
泣き腫らした目は赤くなっていたけれど、それ以上に私の瞳の意思は固い。
ペシペシッと頬を叩いて決意したそのとき、
「助けてーーー」
可愛らしい声で悲痛な叫びが聞こえた。
小窓のほうから声が近づく。
「どなた?」
外に身を乗り出し顔を出すと小窓の先に羽が見えた。
ふわふわの羽は上下に息をするように動いてる。
まさか…
「どうしたの? 大丈夫?」
よく見てみると反対側の羽の部分に木の枝が刺さっていた。出血はないけど、表情がつらそう。
とりあえず早く手当しなくちゃ。
傷口を水で濡らしたタオルで軽く拭く。
刺さっていた木の枝を取り、小鳥を机に運んで寝かせた。
早く良くなるといいなぁ
そういえば、助けてーって誰の声だったんだろう?
まあいいか
いつの間にかすやすや眠っていた小鳥を見たら安心して眠くなった。
瞼が重い。重くなる疲労に耐えられない。
張り詰めていた糸が解けるように身体が揺れる。
夕日が私たちを見守るようにそっと照らしていた。




