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アークブレス  作者: 灰皿
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第二部 第10話 影の文明の歴史(真実編)

研究室の中央に設置された解析装置が、静かに光を放っていた。

アーク・ネオが影の力を解析し続けた結果──

ついに“ある記録”が開示された。


凛はモニターを見つめ、息を呑んだ。


「……これ、本当に……?」


翔は凛の隣に立ち、画面を覗き込む。


「アーク・ネオ。

 これは……古代文明の記録なのか?」


アーク・ネオの声が静かに響いた。


『翔。

 これは光の文明が封印した“禁忌の記録”。

 影の文明の歴史です』


リュミナは光を揺らしながら、震える声で言った。


『影の文明……光の文明よりも古い、原初の文明……』


翔は息を呑んだ。


「原初……?」


アーク・ネオはゆっくりと語り始めた。


◆ 原初の文明──影の文明

『影の文明は、光の文明よりも遥かに古い文明です。

 彼らは精神エネルギーではなく──

 “存在そのもの”を操る力を持っていました』


凛は画面を操作し、影の文明の記録を拡大した。


「存在そのもの……つまり、世界の根源情報……」


アーク・ネオは続けた。


『影の文明は、世界の“存在コード”にアクセスし、

 生命・物質・空間・時間──

 あらゆる“在り方”を書き換えることができました』


翔は息を呑んだ。


「……世界を編集できるってことか?」


『はい。

 影の文明は世界を“設計し直す”力を持っていました』


リュミナは震える声で言った。


『光の文明が恐れた理由……それが影の文明の力……』


◆ 光と影の戦争

アーク・ネオの声が重く響いた。


『影の文明は、世界を自らの理想へ書き換えようとしました。

 生命の形、文明の構造、自然の法則……

 すべてを“影の王”の望む形へ』


凛は息を呑んだ。


「そんなこと……許されるわけがないわ」


『光の文明は影の文明に対抗しました。

 精神エネルギーを極限まで高め、

 影の力を封じるための“光の封印”を作り上げました』


翔は拳を握りしめた。


「それが……世界再構築エネルギーの封印か」


『はい。

 光の文明は影の文明を封印し、

 世界を“光の情報”で再構築しました』


リュミナは静かに目を閉じた。


『だから私たち精霊は光の情報でできている……

 影の力が強くなると……存在できなくなる……』


翔はリュミナの手を握った。


「絶対に消させない」


◆ 影の王の復活

アーク・ネオの声がさらに重くなる。


『翔。

 影の文明は完全には滅びていません。

 影の王は封印されただけです』


凛は息を呑んだ。


「影の王……まだ生きているの?」


『存在情報として生きています。

 肉体はなくとも、影の王の“意思”は世界の深層に残っています』


翔は拳を握りしめた。


「影の使者が言ってた……

 “影の王が来る”って……」


アーク・ネオは静かに告げた。


『影の王は、あなたが世界再構築エネルギーの暴走を止めたことで、

 封印の一部が弱まり、世界へ干渉を始めました』


凛は震える声で言った。


「つまり……翔が世界を救ったことで、

 影の王が動き始めたってこと……?」


翔は首を振った。


「違う。

 俺が止めなかったら世界は消えてた。

 影の王が動くのは……いずれ必然だったんだ」


アーク・ネオの声が力強く響いた。


『翔。

 影の文明の力に対抗できるのは、

 光と影の境界に立つあなたしかいません』


リュミナは翔の手を握りしめた。


『翔……あなたがいるなら……私は消えません』


翔は深く息を吸い、ゆっくりと吐き出した。


「……行こう。

 影の文明の真実を知った以上……

 影の王を止めるしかない」


アーク・ネオは静かに告げた。


『翔。

 影の王はすでに世界へ干渉を始めています。

 次の戦いは──“存在そのもの”を賭けた戦いになります』


翔は拳を握りしめた。


「どんな戦いでも……俺は逃げない。

 守りたいものがあるから」

影の文明の真実が明かされ、

第二部はついに“影の王編”へ突入する。

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