第3話 何を植えればいい?
放課後、部室に行き、直臣と由紀乃と今後の部活について話をしていた。
なんとか辞められないだろうか。
そもそも入部届も書いてないのだから無効じゃないかと。
そんな時に、2人の女子生徒がやってきた。
「あのう、依頼をしたいんですが」
部に文句を言っててもしかたがないので、とりあえず依頼内容を聞く。
「私たち園芸部に入ったのですが、何を植えるか決めて下さい」
「好きなの植えればいいじゃん」と直臣。
「それが去年の人たちがナス科の野菜ばかり植えたみたいで」
「どういうこと?」と僕が聞く。
「連作障害でしょ」と由紀乃。
「そうなんです。ナス科の後にナス科を植えると、生育が悪いんです。一般的には、ナス科を植えたら、次にナス科を植えるまで3~4年空けたほうがいいって言われています」
「ナス科って何があるの?」と直臣。
「茄子・トマト・ピーマン・じゃがいも・とうがらし・ししとう・パプリカ……」
「主要なの全部ダメじゃん」と直臣。
「それで私たち困って」
「有名どころだと、きゅうりだね」と由紀乃。
「ですよねえ。他は」
「あとはオクラとかにんじんとか、ほうれん草あたり?」と由紀乃。
「ほうれん草みたいな葉物は虫に食われるので。あと、オクラとにんじんは食べないので」
「じゃあ豆類。えんどうとかそら豆とか」と由紀乃。
「食べないんですけど、仕方がないんでしょうか」
「もういっそさ、食べないならマニアックなのにしたら?」と僕が言う。
「と言うと?」
僕が色々調べて言っていく。
「オカヒジキ」
「なんですかそれ?」
「え~とヒユ科オカヒジキ属。見た目が海藻のひじきに似ているからだって。シャキシャキ食感で栄養価がとっても豊富だってさ」
「見た目ただの草ですね」
「コールラビ。アブラナ科。生でも炒めても焼いてもいいらしい。和洋中どんな料理にも馴染む万能野菜だって」
「玉ねぎっぽいのに茎が生えてる感じでかわいいですね」
「これがかわいいか……」と直臣。
「ロマネスコ。アブラナ科。カリフラワーやブロッコリーの仲間。世界一美しい野菜と言われているって」
「特徴的でいいですね」
「金時にんじん。鮮やかな赤い色で肉質が非常に緻密で柔らかいのが特徴だって」
「普通のにんじんと違うんですね。赤色が素敵です」
「それでどうかな?」と僕が聞く。
「なんか楽しくなってきました」
「じゃあ依頼達成でいいかな?」
「はい、ありがとうございます」
こうして2人が帰って行った。
「でもさ、別の場所か、土を替えればナス科を育てられるんじゃない」と由紀乃。
「あっ……」




