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十二章 悪党達の密談



「―――作戦は理解出来た、二人共?」「勿論でっせ、ミス」


 雰囲気作りのため敢えて照明を消した室内へ、発案者の声が放たれた。訛り混じりの男の声がそれに応じる。

「………」

 返事をしない第三の人物は、しかし吐息の量から二人より大分小柄と推測された。

「お嬢ちゃんは?何か質問あるんやったら今の内やぞ?」

「……別に」

 少女の年齢不相応に硬質な声は、仲間である男女に気を許してはいない事を如実に現していた。返事を聞き、大人達は心配から更に質問を重ねる。

「ホンマに訊いとかなくてええんか?お嬢ちゃんの仕事が一番ややこしそうやけど」

「いつもと変わらないから要らない」フイッ。「作戦会議は終わった?もう寝ていい?」

「ええ。でも『天才』ちゃん、もう少しお姉さん達と仲良くしましょうよ。私達、少なくないお金を払っている訳だし」

「嫌なら別の人に頼めば?今ならまだ前金だけで済むよ」

 気分を害した様子に、雇い主達は慌てて機嫌を取ろうと弁解を始める。

「あぁ、そう言うつもりは決してないのよレディ。ほら、折角一緒に仕事するんだから、チームワークが良いに越した事は無いでしょう?」

「そうそう。何てったって俺等、悪党を成敗する正義のトリオなんやからな」

 最早どちらが主人なのか分からない状況の中、最年少は小さく嘆息した。


「悪党って、こっちも同じ穴の狢でしょ?」「「………」」「お休みなさい」バタン。


 暗室に残された男が肩を落とす。

「―――態度に多少問題があるっちゅーのは聞いてたけど、まさかあそこまでとは」

「面白いじゃない」

「へ?」

 クックックッ……闇へ女の含み笑いが広がる。と、部下がそろそろと手を挙げた。


「あの、ボス。雰囲気に浸ってる所悪いんやけど、そろそろ明かり点けへん?相棒が怖がってるんやけど」「却下」「あ、すんません」




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