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【完結済】女の子大好き、ヴァンパイアくん☆  作者: 眠れぬ夜の小鳥


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8/10

雄蝙蝠8.ヴァンパイアに手を出すヴァンパイア

ヴァンパイアの住処で、動物を狩っては血を飲む生活に飽きてきた。ヒトの血がどうしても恋しくて、自分の腕を噛んで飲んでみたが、やはり不味いのだ。


見かねた母がこう言った。


『動物の血にハッカを混ぜたら、飲みやすくなるんじゃない?』

『血よりもにんにくの方が元気が出るわよ!』


それで解決するならばどんなに楽か。腹立たしくて、母とはしばらく口を聞いていない。


俺っちは気晴らしに外へ出た。ヴァンパイア達が家事をしたり、子供達が遊んでいたりと思い思いに過ごしている。


他のヴァンパイアの血ってどうなんだろ。皆女性だし、一応興味はある。ただ、番が生きているヴァンパイア達は避けたい。後が怖いからだ。


芝生に寝転がり、本を読んでいた女性に声をかけてみた。


「ねぇ、キミ。その本って面白いの?」

「…カルーアか。貸してあげようか?他にも本はあるから」

「そうじゃなくて、一緒に読んじゃダメ?」

「2人で読むような話じゃないんだけど」

「どんな内容でもいいんだ。キミと読みたいだけ」

「…しょうがないな。いいよ」

「やった!隣失礼するね☆」


血を吸うチャンスがきた。


「これは何系?」

「ヴァンパイアの冒険物語。動物と旅をするの」

「新しい事に出会うのは、ワクワクするよね。俺っちも新しい発見がしたいから、キミの血を吸わせて?」

「は?何言ってるの?」

「ちょっと痛いけど、我慢して。もう動物の血はうんざりなんだ…」

「っ!」


力加減に気を遣って、牙を刺す。にじんだ血を吸うと、動物の血よりはるかに美味しい味がした。


「ありがとう。やっぱり、キミの血の方が美味しい!」

「同族の血を吸うヴァンパイアなんか初めてよ。何してんの…」

「これ、巻くから許して☆」

「手慣れてるわね。いつもこんなんばっかやってるの?」

「ヒトの血が飲める事に気付いてからは、そうしてた」

「本当にチャラいわね…」


その後も隙があれば女性に近づき、血を吸わせてもらった。特に番を失って子供も独立している女性は、寂しさを紛らわせられると快く協力してくれた。(見た目は若いが、実年齢は相当なものだろう)


「血を吸う立場だったのに、吸われる日が来るとは思わなかったよ。旦那の気持ちが分かった気がするね」

「なるべく痛くしないように心掛けたんだけど、やっぱり痛い?」

「出産の痛みに比べればかわいいもんさ。あんたの吸血には、愛がこもってる。このくらいの加減であれば、毎日吸われても嫌にはならない。むしろ、病みつきになるね。番だっていつか見つかるさ」

「そこまで言ってくれるとは予想外だったけど、嬉しいな☆おばさんが運命の番ならよかったのに…」

「何言ってんだい!あんたはまだ若いのだから、こんな年寄りの相手なんかしなくていいさ」

「俺っち、年齢は全然気にしないタイプだから、無理してるワケじゃないよ。女性と交流するのが楽しいんだ☆」

「そうかい。あたしも話ができて楽しかった。若返った気分だよ」

「長生きしてね!またね☆」


おばさんと別れてからも、気分は晴れ晴れとしていた。最近は怒られてばかりだったから、お世辞でも褒められると嬉しいものだ。鼻歌を歌いながら次なるターゲットを探していると、声を掛けられた…。


最終話へ続く…

読んでいただきありがとうございます!


小話⑧今作はモブが多いです。挿絵の女性達も全員モブです。カルーアのせいですw

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