第12話 GON FOX
「みんなには今回から導入されたマカランの試練、最終試練、4対4の勝ち抜き戦、モンスターバトルに挑んでもらうよ。」
グー君は普段より少し大きめの声で発表をした。
「えっ…。」
ドボ名人とキャサリンと九ちゃんは唖然としたが、ごんすけとタマは普通に聞いていた。
「試練ってパーの試練で終わりじゃなかったんですか?」
ドボ名人は急な話に戸惑っていた。
「うん、今まではそうだったんだけどね。でも実戦経験がないと能力持ってもあんまり意味ないからね。」
グー君は意味ありげに言った。
「勝ち抜き戦バトルって。私も戦うんですか?」
キャサリンは自分が戦う事が想像も出来ずに不安だった。
「うん、どうしても戦えないならギブアップしてもいいけど出来たら戦って欲しいな。大丈夫、死ぬ訳じゃないから。」
グー君は軽い感じで話してるが内容は怖い。
「それって負けたら能力もなかった事になるんですか?」
ドボ名人はせっかくゲームの能力を身につけたのになくなったら嫌だと思った。
「そういう訳じゃないけど勝てば能力が覚醒するだろうね。どっちみちここで負けてたらそれまでって事だしね。」
グー君はまた、意味ありげな事を言った。
「えっ、それはどういう意味ですか?」
キャサリンは厄介ごとに巻き込まれるのは嫌だと思った。
「おっと、僕ちん余計な事言っちゃったね。いっけね。今のは気にしないで。」
グー君はそう言って舌を出した。
「なんかベラベラしゃべってるけどアタイはバトルなんて出来ないよ。アタイはカエル助けないといけないから忙しいんだから!」
九ちゃんはキレ気味に話してるが、グー君達が話し終わるのをちゃんと待っていた。
「カエル?」
ごんすけが食い気味に反応した。
「カエルがウミネコにさらわれて大変なんだよ。」
九ちゃんは何があったかを語ろうとした。
「九ちゃんごめんね。うん、もう大丈夫だから。カエル助けに行ってあげて。」
グー君は九ちゃんが語りだそうとしたタイミングで割って入った。
意図的に止めたのではなく、偶然タイミングが重なっただけだ。
「あーそう、それじゃアタイ行くから。あっ言い忘れてたけどごんすけ、試練合格おめでとう。じゃあね。」
九ちゃんはそう言って飛んでいった。
「賑やかな鳥さんだね。」
キャサリンは九ちゃんが大騒ぎしてたので不安だった気持ちも忘れて微笑んでいた。
「うん、九ちゃんだよ。」
ごんすけは食い気味で返した。
「ごんすけおめでとう。」
タマはこのタイミングしかないと思ってごんすけの試練合格を祝福した。
「ありがとう。」
ごんすけはなんの事か分からなかったが、とりあえず返事をした。
「なんか呑気だな。」
ドボ名人はあまりにも緊張感のない空気なので思わず呟いた。
OP『お子様ランドのテーマ』(フル)
1人の子供が何故かニヤついてる
くだらない事ばかり考えている
訳の分からない行動したりして
勝手に1人で喜んでいる
変な世界に迷い込み
怖いけれどもハートが踊る
お子様ランド
お子様ランド
お子様ランドが大好きで
お子様ランド
お子様ランド
お子様ランドと叫んでる
剣やゲームやマイクを渡されて
能力目覚めたと言われたけれど
使い方とか何も教えてくれない
説明書何で無いんだよ
急に宿命背負わされ
戦いの中に巻き込まれる
お子様ランド
お子様ランド
お子様ランドが愛しくて
お子様ランド
お子様ランド
お子様ランドを抱きしめる
意味があるのか
分からないけれど
何にもやんなきゃ
何にも生まれない
自分を信じ突き進めよ
馬鹿丸出しで構わない
お子様ランド
お子様ランド
お子様ランドが咲き乱れる
お子様ランド
お子様ランド
お子様ランドに照らされる
お子様ランド
お子様ランド
お子様ランドが舞い落ちる
お子様ランド
お子様ランド
お子様ランドが過ぎていく
お子様ランド
お子様ランド
お子様ランドさ いつだって
お子様ランド
お子様ランド
お子様ランドよ永遠に
「登録も無事に終わったしあとはチョキ君頼むどす。」
パーちゃんはマカランルームから出てきてから、その場に立っていたチョキ君に言った。
「えっ、何の事ですか?」
チョキ君は急に言われて唖然とした。
「誰かが一緒に行かなしゃーないやんか。ウチは行かへんよ。疲れたし。」
パーちゃんはモンスターバトルに同行するのは、チョキ君しかいないと思っていた。
「それは小生も同じですよ。だったらグー君が行けばいいですよ。グーの試練ってバルカンさんが大変でグー君はほとんど何もしてませんし。」
チョキ君はじゃんバトの審判をやって疲れてたので冗談じゃないと思った。
「えー200人以上いた参加者を20人に絞ってるし、負担は僕ちんが1番大きいと思うよ。それに今モンスターバトルの事みんなに説明したの僕ちんだし。」
グー君は面倒くさい事は絶対したくないと思った。
「そんなの大した事ないじゃないですか。」
チョキ君は適当にやってるグー君に前から腹を立てていた。
「そんな事ないよ。」
グー君はとにかく面倒くさい事はしたくなかった。
「だったらしゃあない。じゃんけんで決めよか。」
パーちゃんは2人のケンカを止める為に割って入った。
「いいね。」
グー君は軽いノリで答えた。
「小生もそれならいいですよ。負けたら絶対行って下さい。」
チョキ君も承諾した。
「ほな、いこか。」
パーちゃんが掛け声をかけると、
「じゃんけんポイ!」
三兄弟はじゃんけんをした。
グー君がグー、チョキ君がチョキ、パーちゃんがグーを出した。
同行者はチョキ君に決まった。
「うん、決まったね。じゃ、よろしくね。」
グー君はにっこりと笑った。
「パーちゃんはパー出すんじゃないんですか?」
「そんなん知らへん。ほな行ってきて。」
パーちゃんはそう言いながらも最初からチョキ君が1番向いてると思ってた。
「くそー。」
チョキ君は本気で悔しがった。
♢
モンスターバトルが行われる洞窟に向けてバスが走っていた。
「順番どうする?」
ごんすけは遊びに行くようなワクワクする気持ちでモンスターバトルの順番の話を振っていた。
「ゲームキャラ召喚って試してみたいから僕が最初にいくよ。」
ドボ名人は自分自身は戦わなくていいし、ゲームキャラを使える事に普通にワクワクしてた。
「タマはその次でいい。」
タマはあまり深く考えずに続いた。
「最後は嫌だから私は3番目かな。」
キャサリンは出来れば戦いたくなかった。
「って事はオイラは最後か。」
ごんすけはすぐにでも戦いたかったので拍子抜けした。
「ごんすけは秘密兵器だから最後がいいよ。」
ドボ名人はごんすけとの接し方はもう理解してた。
それにごんすけが最後に控えてたほうがいいという予感がなんとなくしてた。
「秘密兵器か。うん、いいね。」
ごんすけは上機嫌になった。
「チーム名はどうする?」
ドボ名人が切り出すと、
「コンコン軍団とか。」
ごんすけは食い気味で答えた。
「それはちょっとね。コンコンってきつねの鳴き声だよね。キャサリン、イギリスではきつねってなんて言うの?」
ドボ名人はごんすけの意見を取り入れながら、キャサリンにも話を振った。
「FOXの事?」
「FOXか。ごんすけのごんを付けてGON FOXとかどうだろう。」
ドボ名人は場を回しながらもこのチームはごんすけのチームだと思っていた。
「GON FOX、いいね。かっこいい。決まりだね。」
ごんすけは純粋に響きの良さで気に入った。
「にゃー。」
タマも気に入ったようだ。
「確かに悪くないね。」
キャサリンはチーム名とかはなんでもいいと思っていた。
「よろしいですか?」
チョキ君が確認した。
「うん。」
ごんすけは速攻で返事をした。
「ではこれから皆さんが挑むモンスターバトルの説明を致します。
会場になるのはフェニックスの洞窟、不思議な力が漂う場所で瀕死状態になる事はあっても死ぬ事はありません。
洞窟から出たらダメージも回復するようになってます。それは対戦相手も同じなので遠慮する必要はありません。4対4の勝ち抜き戦方式で4体のモンスターと戦って頂きます。
特別ルールとしてバトルとバトルの間に一回だけキャサリンさんの歌による回復や補助を使えます。
そのモンスターバトルに挑戦する4人の挑戦者は、
1番手、登録名、ドボ名人、能力名、ゲームシンクロ、
2番手、登録名、タマ、能力名、スピリットクロー、
3番手、登録名、キャサリン、能力名、ホーリーディーバ、
4番手、登録名、ごんすけ、能力名、エコーブレード、
以上のメンバーでチーム名はGON FOXです!」
チョキ君の宣言によりモンスターバトルのチーム名と戦う順番が正式に決定した。
「おー、なんかワクワクしてきた。」
ごんすけのテンションは高まっていた。
「僕もどんなゲームキャラを召喚出来るか楽しみ。」
ドボ名人も結構テンションが上がっていた。
「私は不安しかない。」
キャサリンは戦うのが好きじゃないので乗り気じゃなかった。
「にゃー。」
タマはなんとなく雰囲気で声を出してみた。
そしてバスはしばらく進むと洞窟の入り口の前に止まった。
「着いたぜ。頑張ってきてくれよ。」
バスの運転手の虎のキャラメルンが到着を報告した。
♢
そして洞窟の中に入ると真っ暗で何も見えなかった。
「キャサリンさん、明かりをイメージして歌ってみて下さい。」
チョキ君はキャサリンに指示を出した。
「えっ、あっ、やってみます。」
キャサリンがイメージするとマイクがポンッと出てきた。
だけど暗くてそのマイクも見えない。
「よく分からないけど…、ラララララララ〜♪」
キャサリンが歌うと辺りは明るくなった。
「キャーーーーー!」
キャサリンは悲鳴を上げた。目の前に巨大な人型のものが横たわっていたのだった。
「フランケンだ!!」
ごんすけは本でしか見た事ないフランケンが目の前にいるので、思わず叫んだ。
ED『暗闇のバラード』
真っ暗な暗闇の中で
子供達は何を思う
明日も見えない不安だとか
怖くてどうしようもない気持ち
だけど日常ではない状況に
なんだかワクワクもして
よく分からないけど冒険心で
この胸が この胸が ドキドキと
高まっていくんだ
涙を流したこの想いも
成長してる証なんだ
明日にはきっと光が見えて
眩しいはずなんだ
次回予告
どうも、僕ドボ名人。
カセットの接触が悪い時によくカセットの裏をフーフーとするんだけど、テレビの裏側をいじろうとした時につい癖でフーフーしちゃってホコリまみれになっちゃった。
そんな訳で次の話は選択ミス。
お楽しみに。




