第11話 無垢な心
「それでは佐藤権助はん、マカランルームへ、どうぞお入りやす。」
パーちゃんはパーの試練の最後の参加者のごんすけの名前を呼んだ。
「はーい。」
ごんすけがお気楽な返事をして立ち上がり、歩き出すと、
「ごんすけ!」
ドボ名人が大きな声で呼び止めた。
ごんすけが振り向くと、ドボ名人は親指を立てるポーズをした。
ごんすけは笑顔で親指ポーズを返して扉を開けてマカランルームに入った。
「ごんすけは絶対大丈夫だと思う。」
ドボ名人は確信めいたものを感じていた。
「うん、私もあの子は受かりそうな気がする。」
キャサリンもごんすけが持つ不思議な力をなんとなく感じていた。
OP『お子様歩いてる』
お子様歩いてるー
お子様歩いてるー
イカセノミーカーハビロチャマアー
お子様歩いてるー
お子様歩いてるー
お・子・さ・ま歩いてる〜〜
マカランルームの中には椅子が一つ置いてありごんすけはちゅうちょする事なく腰掛けた。
「佐藤権助。」
ごんすけの頭の中にマカランの声が響いた。
「ん?何?」
ごんすけは普通に返事した。
キャサリンとドボ名人はその場に誰もいないのに声が響いて驚いていたが、ごんすけは何も気にしてなかった。
「ビックリしないのですか?」
「ビックリ?何が?」
「まあいいでしょう。私は女神マカラン。佐藤権助、周りからは下の名前でごんすけと呼ばれてるようなので私もその名前で呼びましょう。」
「うん。」
「ごんすけ、あなたは…悩みがない?本当ですか?」
「うん、悩みある事もあるけど寝たら忘れる。」
「動物とかではいるんですが人間では初めてです。」
「そうなのかな。」
「前にここに来たタマと九ちゃんの飼い主なんですよね。」
「うん、タマと九ちゃんがいなくなった時はさすがに悩んだけど、もう会ったからね。」
「そうですか。普通は過去を振り返ったりするんですが、あなたは必要ないですね。あなたにはまあ適当に剣の能力でいいですね。マカランランランピロロロリン。」
マカランが呪文を唱えるとほんのりと温かさを感じたが、やはりごんすけは何も気にしていない。
「何それ?マカランランランピリリリリン。」
「いや真似しないでいいから。ピリリリリンじゃなくてピロロロリンだし。」
「ピロロロリン?それって踊りながら言うの?。」
「踊らないし。君と話してると調子くるうよ。私も女神として神秘的な雰囲気演出してんのに。ちょっと黙っててくれる。」
「うん、分かった。」
「では改めて、これであなたに剣の能力が与えられました。能力名はエコーブレード。対戦相手の技や特技をコピーする事が出来ます。ただし1対1で戦った場合のみで、コピー出来る技は1人の相手に一つのみ、あまりにも格下相手だと適用されません。」
「…。」
「何も言わんのかい!」
「黙ってろって言うから。」
「確かに言ったけど普通分かるでしょ。だいたいさっきから気になってたけど君だけだよタメ口で話してくるの。まあいいや、面倒くさい。ちょっと剣イメージしてみて。」
「剣?えーと。」
ごんすけがマカランに言われた事を想像するとポンッと音と共に剣が出てきた。
「うわー、何これ!かっこいい!」
ごんすけは思わずはしゃいだ。
「かっこいいでしょ。私女神だから君の好きな物わかるの。尊敬した?」
「尊敬した!すげー。」
「うん、だったらいいや。じゃ頑張ってね。じゃあ。」
マカランはそう言うと気配が消えた。
「うん、バイバイ。」
ごんすけは手を振ってそのままのテンションで扉を開いてキーッと響かせて外に出た。
「やったよ。コンコンココーン!」
ごんすけは自分で考えたキツネの雄叫びというギャグを叫んで右手で剣を挙げ、左手はきつねの手でポーズをした。
ドボ名人とキャサリンは一瞬ポカンとしたが、すぐに合格した事を察して笑顔で拍手した。
「あー、剣をあんな挙げちゃって、マカラン様に怒られるどすえ。まあ誰がどう見ても合格どすね。おめでとうさんでございます。」
ごんすけみたいなはしゃぎながら扉から出てきたのは初めてだったので、パーちゃんは戸惑いながら、祝福をした。
マカランセレクション
佐藤権助 合格
能力名 エコーブレード
「3人とも正式に登録するからこの紙に登録名と能力名書くどす。」
パーちゃんはそう言うと『能力登録用紙』と書かれた紙を差し出した。
「能力名?何だっけ?」
ごんすけはマカランの説明を聞き流してたのでそもそも最初から聞いていない。
「僕はゲームなんとかだね。」
ドボ名人はちゃんと聞いていたが、うろ覚えだった。
「私はホーリーディーバで合ってると思う。」
キャサリンだけはしっかりと覚えていた。
「仕方ない。ウチがマカラン様に聞いてくるどす。あっ!ちょうどグー君とチョキ君来た。代わりに説明しといてー。」
パーちゃんはそう言って、あとはグー君達に託した。
♢
「合格者3人か。もう1人いるといいんだけど、誰か知り合いに試練合格者いない?」
グー君はどうしようかと考えながらごんすけ達に尋ねた。
「タマと九ちゃんなら試練に合格してるよ。」
ごんすけは何故か自慢げに答えた。
「それってシャム猫のタマちゃんと九官鳥の九ちゃん?」
「そうだよ。」
「九ちゃんのマインドスコープは向いてないけど、タマちゃんのスピリットクローならピッタリだね。よし!決まり。ねえごんすけ君、九ちゃんにタマちゃん連れてくるように書いてくれない?紙とペン貸すからさ。」
「うん、いいよ。」
ごんすけはグー君に渡された紙に『九ちゃん!タマつれてきて』と書いて上に掲げた。
「いや、そんなんで来ないでしょ。」
ドボ名人は思わずつぶやいたが、すぐに九ちゃんがタマを乗せて飛んできた。
「えーーーー!」
ドボ名人とキャサリンは驚いて大声で叫んだ。
「すごーい。」
キャサリンは驚きはしたが、動物が好きなので少しはしゃいだ。
「何でもありだよこれ。」
ドボ名人は驚きすぎて脳の処理が追いつかなかった。
「タマ魚食べすぎじゃないの。それ以上重くなったらアタイ乗せられないよ。」
九ちゃんは少し愚痴り気味にタマに言った。
「そんなに食べてないよ。」
タマはそう答えたが、今朝も魚2匹丸ごと食べていた。
「それより何?急に呼び出して!アタイ忙しいんだけど。」
九ちゃんは違う場所に行ってて、タマを迎えに行ってから連れてきたので、少し機嫌が悪かった。
「うん、僕ちんが説明するね。」
グー君はそう言うと少し呼吸を整えた。
「みんなには今回から導入されたマカランの試練、最終試練、4対4の勝ち抜き戦、モンスターバトルに挑んでもらうよ。」
グー君は少し大きめの声で発表をした。
「えっ…。」
ドボ名人とキャサリンと九ちゃんは唖然としたが、ごんすけとタマは普通に聞いていた。
マカランの試練編 終了
ED『タマちゃん』
タマちゃん
タマちゃん
タマちゃんみたいだね
かわいい
かわいい
タマちゃんみたいだね
タマちゃんみたいだねパカパン
次回予告
ナイストゥーミーチュー!私キャサリン。
アマチャロビって3日に一回夜が来るらしいけどタコ座とかふんどし座とかアマチャロビ独自の星座があるみたいでちょっと見てみたいけど本当にキレイなのかな。
そんな訳で次回からはモンスターバトル編がスタート。
次回の話はGON FOX。
お楽しみに。




