EPISODE 4 - 53 √碧依
今も輸送機の残骸を、
捕食し続けている『マザー』と、
『マザー』の傍に傅く様に控えていた
『新種』の計3体が、一斉に私の隠れている、
コンテナの方向に振り向いた。
「っ!?」
視線を向けられた私は、
咄嗟にコンテナの陰に隠れる。
「(確実にバレタよね?)」
恐らく『マザー』達が、
私の存在に気が付いたのは、
『マザー』達を調べるのに放った、
微弱な電子信号を何らかの形で、
感じ取ったからだと思うけど、
幸か不幸か、行き成り、
襲い掛かって来る事は無かった。
「ふぅ~………」
直接目にした『マザー』は、
映像で見るよりも何倍も、
圧倒的な『存在感』を放っていた。
そんな『マザー』達の視線を受けて、
一瞬、息が詰まりそうになったけど、
それを深呼吸と共に吐き出しつつ、
アイネからの報告を待つ。
【碧依さん!
お待たせしました!!
スキャン結果をサブモニターに
表示しますね!!】
それから数十秒程で、
スキャンを終わらせたアイネが、
『マザー』達の情報を『五月雨』の
サブモニターに表示してくれた。
「ありがとう!アイネ!!」
アイネが、
表示してくれた情報を
順番に確認して行く。
それによると………。
「(『マザー』を含む『新種』の表皮が、
予想以上に分厚いな………)」
スキャンの結果分かった事は
『マザー』達の表皮になっている『鉄』は、
『1枚物』では無く『数cm』の厚さの物が、
『何層』にもなっている事が判明した。
仮に『1層』なら手持ちの武器でも、
十分、貫通は出来たかもしれないけど、
『折り重なる』ように形成されてる状態では、
『同じ所』に集中して、攻撃を当てないと、
まず、貫通しないはずだ。
それに………。
「(表皮も体の一部なら、
『自己修復』する可能性もあるのか)」
一見すると『無機物』のように
思えるけど、実際は『体の一部』だ。
かすり傷、程度のダメージなら、
回復する可能性が十分にある。
「(『飛び道具』の類が、
無いのは、運が良かったかな?)」
ただ、不幸中の幸いだったのは、
まだ、『捕食』されていないのか、
それとも、『顕現』していないだけなのか、
理由は分からないけど『マザー』を含めた
『新種』に『飛び道具』の類が、
『今の所』、確認出来なかった事かな。
その代わりにと言うか『新種』の2体には、
先端に向かって、徐々に鋭くなっている
『長さ1m、幅30cm』程の『ブレード』が、
『手の甲』の付近から伸びていた。
『格納庫』の『広さ』や
『新種』の『形状』を考えると、
長期戦になるのは、不利だな。
「アイネ!サポートをお願いね!!」
【任せて下さい!
全力で、支援します!!】
もう一度、深呼吸をした私は、
『マザー』達に攻撃を仕掛ける為に、
アイネに指示を出す。
「アイネ!
システム『戦闘モード』に移行!!」
【了解です!
『碧依』さんと『五月雨』の
同調を開始します!!】
アイネの宣言と同時に、
シートの背後から複数のケーブルが出てきた。
ケーブルは、私の脊髄部分にある
コネクターに、次々と接続されていく。
【『碧依』さんと『五月雨』の接続完了!
神経接続率70%で安定を確認。
パイロットの安全確保の為、
痛覚神経を80%遮断します!!】
意識が少し遠のいたと思った、
次の瞬間には『五月雨』に自分の意識が、
乗り移ったと、勘違いする位、
『五月雨』を思い通りに動かすことが出来た。
【続いて、ジェネレーターの
エネルギー供給ラインを、
各種『センサー』から、各種『武器』に変更!
システム『戦闘モード』で、起動します!!】
その瞬間、全ての銃火器の
『安全装置』が解除されて、
何時でも発射可能になった。
この度は、最果ての世界を
ご覧頂きまして、誠にありがとうございます。
ここから暫くの間、
碧依ルートに入ります。
これからも、3分間から5分間の
ささやかな楽しみを
皆様に提供出来ますように
のんびりマイぺースながらも
精進してまいりますので
何卒最後までお付き合いの程
宜しくおい願いいたしますm( _ _ )m




