EPISODE 4 - 32
通称『レールカノン』だったからだ。
レールカノンは、
レールガンと違って、
エネルギー兵器では無く、
特殊な磁場を形成させた、
レールの上を物体なら
何でも亜音速で飛ばすことが出来ると言う、
質量兵器に該当する物だ。
最初の攻撃の時に
使用した物が、何なのかまでは、
分からないが、MV-22Bの装甲を
撃ち抜いた所から察するに
恐らく、『鉄塊』見たいなものを
亜音速で飛ばしてきた可能性が高い。
「(そんな物を、もう一度、
撃ち込まれたら、本格的にヤバいぞ!!)」
タダでさえ、先程からワームの
攻撃を受けて、機体の装甲が、
現在進行形で削られて行っている中で、
レールカノンの様な亜音速兵器の攻撃を
もう一度、受けたら機体がどうなるか、
想像するだけで寒気がする。
「ジャックさん!!
速く離脱をして下さい!!
レールカノンを装備した
個体を発見しました!!
次に攻撃を受けたら………」
俺は、ジャックさんに一刻も早く
この場から離脱して貰おうと思い、
警告をしたのだが………。
【敵個体の周りに、
特殊な磁場形成を確認!!
機体保護を優先する為、
ワイヤーを切り離します!!】
俺のその判断は、
一歩、遅かったようで、
ワームが攻撃の準備に入ってしまった。
「(クソ!!)」
機体が回転するのを、
抑える為に張っていたワイヤーを
アイネが切り離した為に、
再び、MV-22Bが回転を始めながら
高度を落としていく。
だったら………。
「ジャックさん!
レールカノンの攻撃が来ます!!
急いで、機体のエンジンを切って下さい!!」
【了解です!!】
敢えて、エンジンを停止させることで、
機体の高度を下げつつ、
建物の影に入る事で、
レールカノンの射線から外れる事にする。
その事をジャックさんも察してくれたようで、
俺が指示を出したと同時に、
機体のエンジンが停止した。
後は、機体の高度が、
建物の高さまで下がるのを
待つばかりだったんだが………。
2階建て程の高さしかない事が、
災いしてか、MV-22Bが周りの建物よりも
低い高度になるよりも早く、
レールカノンを装備した、
ワームからの攻撃を受けてしまった。
「うぁあああああ!!!」
【グゥゥゥウウウウウ!!!】
胴体にレールカノンの
一撃を受けたMV-22Bは、
市街地にある建物を
何軒も倒壊させながら、
猛スピードで吹き飛ばされていく。
そして………。
暫く、真横に飛ばされていた
MV-22Bだったが、一際、
大きな建物の壁に激突する事で、
ようやく、停止することが出来た。
「クソ………。
アイネ!今の状況を教えてくれ!!」
【はい!
スキャンの結果、
攻撃を受けた地点より、
数百m程、離れた地点に墜落しましたが、
半径10m圏内にワームの反応は、ありません!】
アイネからの報告を聞いた瞬間、
漸く一息付ける事に、安堵した。
「(ふぅ~………。
機体の頑丈さを褒めれば良いのか、
自分の悪運を喜ぶべきか悩むな………)」
かなりの距離を飛ばされた割には、
外骨格に搭乗していた俺には、
言う程のダメージは無かったし、
八汰烏の方も、朱音達を出撃させる際に
無茶をした左腕以外は、概ね良好だった。
ワームの攻撃を察知したアイネが、
機転を利かせてワイヤーを
切り離してくれなかったら、
今頃、八汰烏の左腕は、
引き千切られていただろうな………。
それに、ワームからの攻撃を
受けたのは、最悪の一言だが、
不幸中の幸いだったのは、
墜落した先が、まだ、
ワームの密度が薄い事だな。
「(そう言えば、ジャックさんは………?)」
あの時は、やむを得ず、
MV-22Bに残って貰った、
ジャックさんの事を思い出した俺は、
急いで、安否確認をする。
「ジャックさん………。
大丈夫ですか??」
【はい………。
何とかですが………】
現状把握をした後、
ジャックさんの安否を確認したが、
直ぐに、返事が帰って来た。
「もし動けそうでしたら、
ワームの少ない、
今のうちに脱出してください」
レーダーを確認して見ると、
何匹かのワームが、
此方に向かって来ている事が、
分かったので、今のうちに
脱出して貰う旨を伝える。
【分かりました。
アキトさんも、お気を付けて!!】
ジャックさんが、そう言い終えると、
直ぐに機体の前方から、
何かが飛び出していく音が聞こえて来た。
音が徐々に遠ざかって
行く所から察するに、
ジャックさんは、
無事に脱出できたようだ。
「予定と大分違ったが、
俺もこの場から離脱するか………」
ワームが近付いて来ているので、
ノンビリして居られない。
俺もMV-22Bから脱出する準備をする為に、
まず、傍に落ちていた
『ウエポン・ツリー』を確認する。
所々、凹んでいる箇所が
あったが、収納している武器は、
問題なく使えそうだったので、
そのまま、持って行くことにする。
ある程度、準備を整え終わったので、
いざ脱出しようと瞬間………。
MV-22Bの内壁に、
見慣れない突起物を発見した。
「何だ?これ??」
恐らく、レールカノンの攻撃で
使用された弾丸だと思うのだが、
基本的に亜音速で飛ばされた物体は、
空気摩擦などで、途中で融解して、
無くなるはずなんだが、
飛んで来たものが、
機体に突き刺さっている上、
原形を保っている事に、
驚きを隠せなかった。
「そもそも、何を飛ばしたんだ??」
そんな場合ではない事は、
百も承知だったが、
今後の戦闘に役立つと考えた俺は、
謎の突起物を確認する為、
近付いてみる事にしたんだが………。
「時限式の徹甲弾かよ!!」
突起物の側面に付いている
タイマーを見た瞬間、
俺は、MV-22Bから脱出するべく
急いで、後部ハッチへと向かう。
だけど………。
俺が脱出するよりも早く、
レールカノンで飛んで来た、
時限式徹甲弾のタイマーが、
『0』になる方が、速かった………。
「ク………ソ………」
そして俺は、MV-22B諸共、
大爆発に巻き込まれるのであった………。
この度は、最果ての世界を
ご覧頂きまして、誠にありがとうございます
ようやく、この話に持って来れましたorz
予定では、もう少し早い段階で
ここに繋げる予定だったのですが、
伸びに伸びてしまった・・・
後なのですが、
当初の予定では、
アキトと分かれた、
朱音達の話は無かったのですが、
ふっと話が思いつきましたので、
暫くの間、前回のように
朱音ルートで話を進めたいと思います。
如何せん予定になかったので、
ちゃんとまとめられるか不安なのですが、
もし良ければ、お付き合いの程、
宜しくお願い致します。
ではでは!
これからも、3分間から5分間の
ささやかな楽しみを
皆様に提供出来ますように
のんびりマイぺースながらも
精進してまいりますので
何卒最後までお付き合いの程
宜しくおい願いいたしますm( _ _ )m




