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ジョイント!  作者: 諏訪貴信


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10/15

運営は絶対だぞ

没王アーカイブが率いる一億人のボツ主人公軍。


銀河十三人卿。


諏訪貴信。


黒崎エディター。


読者。


そして藤井壮馬。


全宇宙が戦争寸前だった。


その時。


謎の立方体が突然沈黙した。


ピッ。


『システムメッセージ』


全員が固まる。


「システム?」


『緊急告知』


『運営が到着します』


宇宙全体。


「運営?」


読者ですら首を傾げた。


すると空間そのものが開く。


そこから現れたのは。


巨大な白いデスク。


巨大なモニター。


巨大な書類の山。


そして。


スーツ姿の三人。


全員メガネ。


全員無表情。


全員疲れている。


所長が小声で言った。


「絶対強い」


その予想は正しかった。


中央の人物が名乗る。


「運営第一管理官」


「田中」


右の人物。


「運営第二管理官」


「鈴木」


左の人物。


「運営第三管理官」


「佐藤」


名前が普通すぎた。


没王アーカイブが笑う。


「なんだ貴様ら」


「私は没設定の王だぞ」


田中は書類を一枚見た。


「確認しました」


「規約違反です」


「え?」


次の瞬間。


没主人公軍一億人。


消滅。


「えええええええ!?」


全員絶叫。


田中は淡々と説明した。


「重複キャラクターの大量生成」


「利用規約第七条違反」


アーカイブ。


「そんな規約知らん!」


「同意済みです」


最強だった。


黒崎が青ざめる。


「まずい」


「こいつらだけはまずい」


諏訪も珍しく緊張していた。


「作者より上だ」


「編集者より上だ」


「読者より上だ」


「運営だからな」


妙に納得感があった。


その時。


運営の佐藤がモニターを見る。


「報告します」


「藤井壮馬」


「はい」


「接続しすぎです」


「すみません」


「諏訪貴信」


「はい」


「設定増やしすぎです」


「すみません」


「黒崎」


「はい」


「修正しすぎです」


「すみません」


三人とも怒られていた。


すると運営の鈴木が言う。


「よって」


「宇宙を一度リセットします」


全員。


「は?」


読者ですら立ち上がった。


「待て」


運営。


「却下」


「待て」


「却下」


「待て」


「却下」


話が通じない。


なぜなら運営だから。


その時だった。


能力を失ったはずの藤井壮馬が前へ出る。


「すみません」


運営が見る。


「なんでしょう」


壮馬は少し考えて言った。


「みんな確かに迷惑かけました」


諏訪。


「はい」


黒崎。


「はい」


アーカイブ。


「はい」


十三人卿。


「はい」


所長。


「私もか」


「でも」


壮馬は笑った。


「せっかくここまで来たんだから」


「もう少しだけ続きませんか」


宇宙が静まる。


運営の三人は顔を見合わせた。


田中。


「……」


鈴木。


「……」


佐藤。


「……」


そして。


初めて運営が悩んだ。


その瞬間。


謎の立方体が光る。


『管理者候補認定』


『藤井壮馬』


『運営適性』


『100%』


全員。


「え?」


壮馬。


「え?」


運営。


「え?」


読者。


『一番予想外だ』


宇宙最強の接続者。


作者。


編集者。


読者。


運営。


その全てを巻き込んだ物語は、


誰も予想しなかった方向へ進み始めていた。

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