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居酒屋なみのり  作者: マメ
居酒屋なみのり6

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1話〜ご無沙汰〜


「あ〜今日は暇だな!?」


過ごし易くなったから家でエアコン浸りってわけでもないだろし……


あ!?


愚痴ってしまった。


すみません、リョウです、こんばんは。



なんか気のせいか、さっきから寒気がするんだよなぁ?


「ルイ、今日って寒くないか?」


「え!?そう……ぜんぜんっ」


「そうかぁ、風邪っぽくもないしなあ」


「オヤジは風邪ひかないでしょ、ふふ」


「このヤロ〜」


「あ、すんませんっマスター!」


「ま、いっかあ」


「ちょろ」


聞こえてんぞっ。



「いらっしゃいませ〜」


「え!?オヤジ、ドアも開いてな……」


「あっ、なんだぁノリぴーかあ!?」


「なんだとはなんだよ?わざわざ来てやったのに」


「そうだけどさあ」


「なんだよ?」


「呑めないじゃん、つ〜か金にならないじゃん」


「こ、このヤロ〜!?つ、つ〜か驚けよっ」


「ま、そうだけどノリぴーじゃ驚けないよ」


「面白みのねぇヤツだなぁ」



「ほら、入り口で何やってんの2人とも」


「ナミ〜聞いてよ、リョウがさあ驚いてくんないんだよ」


「え!?ウソっ——せっかく出てきてやったのにっ」


「そうっ、まったくいつからお前はそんなつまんない男になったんだよ」


「いやいやいや、だって身内だしそんなに怖くなかったし」


「じゃあコレはよ?うらめし〜やぁ、どう,どう?怖かったねぇ、ねぇ?」


「いや、ぜんぜんっ」


「ちっ、もういいや帰ろノリちゃん、せっかくお岩さんの真似したのにさあ」


「あわわわ」


「何してんのノリちゃん?」


「ウソっ、ノリぴーが気絶しそう」


「ちょっとおいっ、ノリちゃんっ」


「あ、ああ、何だナミかあ?」


「ナミかあじゃないよ、幽霊がオバケに怖がってどうすんの?」


「いや、だってお前は生前から怖かったし」


「おい、あの世のそのまたあの世に送ってやろうか」


こっわぁ。



「で、何か用があったんじゃないの?」


「そうそう、忘れてた!?爺さんがさあ」


「はあ!?ふざけんなっ」


「そうなんだけどね、なんか可哀想でさあ」


「嫌だよそんなの冗談じゃないよ」



「どうしたの……ってアレ!?ノリぴー?」


「おお!?ルイ、元気してたかあ?」


「うん、あの世から見てなかったの?」


「この人たちが素直に見守ってくれてるわけないだろ」


「そっか、あ!?お婆ちゃんも」


「おば!?ルイ……ナミちゃんよねえ?」


「うん、ナミお婆ちゃん」


「テメー、いっぺん冥土に連れてったろかっ」


「やめろよナミ、ルイがこわ……」


「はははは」


「笑ってやがるし、全くアンタらは親子揃ってオモロなっ」



「じゃあ爺さんには嫌だって言っといてね」


「仕方ねぇなあ」


「どうしたの?オヤジ」


「ん!?なんか〜爺さんがさあ、孫が誰1人来ないから寂しいんだって」


「はあ!?そんで迎えに来たの?」


「そう、孫が長生きでいいじゃんなあ?」


「あ、アンタたちって……バカ?」


「る、ルイお前はそんなことを言うヤツじゃなかった」


「いや、俺だって言うよそんなの」


「なあ、せめて酒の一杯でも注文してから言えっていうんだよなあ?」


「まったくだ、孫の働くとことか見に来たかと思えば、どうしようもないジジババだね」


「これでも大変だったんだよトシはさあ、じゃあ誰かが迎えに行けばいいじゃんて軽く言うもんだからね」


「そうだよ、そしたら爺さんはエンマ様んとこいって頼んじゃうからねぇ」


「ホントっ、チケットとってきてやったぞ〜って言いながらトシとまた呑みに行っちゃうし」


「で、俺たちが来るしかなくなったってわけ」


「まあ……お疲れさんっ大変だね、何か呑んでってよ」



「じゃあ呑んで帰るよ、あ、あと肉巻き頼むな持ち帰りで」


「ふ〜ん、向こうで作ればいいじゃん」


「いや〜アユミがさあ、どうせ行くならリョウのを買ってこいってさあ」


「懐かしいなあ、アユミちゃんかあ!?」


「何だよお前、俺たちには懐かしいのなの字もなかったのに」


「ホントよねぇ」


「ああ、マスターは2人がいなくなったあとアユミさんに助けられてたから——イテっ」


「どしたあ?ルイ」


「今なんか頭叩かれた」


「さんじゃなくてちゃんだろ?ルイっ」


「ええ、こんな時ばっか見てんのかよぉ、あのオバはん——痛っうわっ、ごめんごめんなさ〜い」


「無茶苦茶殴られてるなアイツ笑」



「ホントはセーイチローのとこも行ったけどさ」


「元気してた?」


「ああ、お前よりはな」


「でもアイツ……なんて言ったと思う?」


「何?」


「行ってもいいけど呑んだくれの相手でしょ〜?ならまだコッチにいるだって」


「ははは、セーイチローらしいね」


「仕方ねぇかぁ」


「そうだね」



「おい、そろそろ帰んないと、チケットが切れる」


「そうね、じゃあ行くね、ハイこれご馳走さん」


「またね〜みんなによろしく〜」


「は〜い」


「ちゃんとやれよ〜ルイ」


「お前がなっ」


「って!?」


「どしたの?」


「コレ……」


「ああ!?葉っぱだあ」



アイツらってやっぱり元々タヌキだったんだな?





                       完









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