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居酒屋なみのり  作者: マメ
居酒屋なみのり6

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2話〜ウエットorドライ〜


「ナミさん、今日もお通し美味しい」


「ホント!?ジューモンさん、いつもありがとうね、そう言ってもらえるとやり甲斐があるわ」


「良かった、でも本当に美味しいですよ」


はぁ、落ち着くなぁ……


美味しく食べて、楽しく呑んで……


1週間の疲れを癒して……



「ほぉ〜」


「どうしたの?ため息なんかついて」


「ああ、ノリさん、幸せだなぁと」


「ホント福々しい顔してますよね」


「そうですかぁ?ノリさんもニコニコしている時は」


「え!?俺はいつもニコニコしていますよ」


「えぇ〜!?怒った顔しか思い浮かばない」


「お前は黙れモエ」


「ほら〜そうやって怖い顔するぅ」


モエちゃん、わざと怒らせているよね?


やっぱ……



「そう言えば店長は?」


「ああ、健康診断が近いとかで」


「なるほど〜」


「1日や2日ヤメても意味ないですよね」


「まあ、今更感はあるけど、気は心だから」


「ノリさん……それは贈り物の時の言葉ですよ」


「え!?そうなのモエ?」


この子って!?


ホントはやっぱり——



「よ〜し、じゃあ店長の分まで頼むなモエ」


「まっかされましたぁ」


「え!?いいの?モエちゃん」


「何がですか?ジューモンさん」


「いや、だって……ねぇノリさん」


「うん、いいっつったから、いいんですよ、なぁモエっ」


「やっぱりちょっと待ってください」


「何だよ?モエ〜」


「じ〜」


「分かった、分かった、冗談だよ」


じ〜、だけで回避するとは侮れない。



「はい、ジューモンさんナポリタンができたわよ〜」


「うわぁ、ナミさんありがとう〜」


コレコレっ。


「うわぁ、ジューモンさん美味しそう。いいなあ」


「モエちゃんも頼む?」


「え!?いやいいですナミさん」


「美味しいですよ、モエちゃんも頼んだら」


「いえ、これからタダシさんとディナーですから」


「は!?おまっ、ここに来てんのに他で食べんの?」


「ふっふっふ〜、今日は記念日なんです」


「いいですねぇ、それで何の記念日ですか?」


「よくぞ聞いてくれました、ジューモンさん」


「あ!?いいよいいよ聞かなくて、ジューモンさん食べてて」


「そおですね、そうしましょう」


「あはんっ、酷い〜」


「なぁ〜、ジューモンさんはホント酷いよな」


「そうです、酷すぎですぅ」


「え!?俺ですかぁ?ノリさんが——」


「そうです、ジューモンさんなら聞いてくれると思ったのに裏切りですっ」


「そうだよなぁ、ジューモンさんしか聞いてくれないもんなぁ」


「そう……ブ〜!」


「分かった、分かった、ごめんて」


今度はブ〜だけでノリさんを操っている。


すごいのか!?


やっぱ——



てゆ〜か、ナポリタン美味しっ。


「あれ!?ナミ〜、ジューモンさんのナポリタンに目玉焼き乗っかってないぞ」


「ああ、入っているわよ」


「ああ、ホントだぁ、ナミさん1番下に」


「そう、鉄板で温まるから好きな硬さで食べてね」


「ああ、じゃあ今のうちに、トロっトロの黄身を混ぜて〜」


っと、


う〜ん!?


「うまぁいっ」


「うわ〜ん、やっぱ私も食べたい〜」


「タダシに連絡してみればいいじゃん」


「まだ残業ですって」


「ならどうする?」


「ジロっ——ジロっ」


え!?


じ〜、じゃなくてジロ?



「も、モエちゃん……食べます?」


「い、いやぁ悪いじゃないですかぁ、いいんですかぁジューモンさん」


だって……


「お前がジロジロ見てんから食べづらいんだよ、まったく」


「ええ〜、私そんなに見てないですよぉ」


「そんなにって……ガン見より遥かに見られていた気がするけど」



気を取り直して、いただきましょう。


「しかし、本当に美味しいですねナミさんのナポリタンは」


「ありがとうございます、ジューモンさん」


「でもアレですよジューモンさん」


「何ですか?ノリさん」


「そのナポリタンはほら〜、そこの弁当屋のですよ」


「へ!?ウソ?確かにあそこのも美味しいけど……」


「なぁ、ナミ〜」


「アンタ、ホントにいっぺん○したろか?私が一生懸命作っているのに」


「ごめ、ごめん、Just kidding!」


「ふざけんな、今日こそはっ」



チリン、チリン、


「アユミちゃん、いらっしゃい」


「こんばんは、ナミちゃん」


って、アレ!?


ノリさん……


「ちょっと、何やってんのアンタ」


「は!?○されたらタマんないから」


カバン背負って!?


「じゃあ、お疲れしたぁ」


「ちょっ、おいっまだ8時だよ」


全員っ集……って、ははは懐かしい。


(帰ったら見よぉっと)



チリン、チリン、


「ホントに行っちゃったぁ」


「え、マジですかぁ」


「ノリさん、どうかしたんですか?」


「ナミさんが、ぶっ○すぞテメーって言ったら怖くなって帰っちゃいました」


「ちょっ、そこまで言ってないでしょモエちゃん」


「ああ、なるほど〜って!?それは帰るわ」


「もう、アユミちゃん違うわよっ」


「だから、ナミちゃん……」


「何?」


「包丁持ったままだから」


「あ、ヤバっ」


「それで慌てて?」


「いや、多分ですけど呑みに行ったんですよ、あの人は」


モエちゃん……ドライだね。



「あ!?うえ〜ん」


「今度はどうしたのモエちゃん」


「そう言えばノリさん、何の記念日なのか聞かずに帰っちゃいましたぁ、うわ〜ん」


「え、まだ続いていたのその話」


「チロっ、ジューモンさんやっぱ嫌いになりましたぁ」


「ええ、良ければ聞きますよ?」


「ジューモンさんはさっき聞かないって言ったからもういいですっ、フンっ」



ええ!?


やっぱウエットなの〜?


モエちゃんは分かんないよぉ〜。




                      完















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