16話〜本命はやっぱり〜
「店長、おかわりは?」
「う〜ん、少し寒いし酒でももらうかな」
「ぬるめ?」
「おう、そうだね」
ここ最近は涼しいけどまた暑くなるのかなあ?
「はい、店長」
「おお、そんで何か食べ物を……」
「涼しくなってきたからおでんにする?」
「お!?いいね、あんの?もう」
「ん!?あるんじゃない、ちょっと待ってて」
あの人はホント……相変わらずだね?
で、ぬる燗をと……おっととと!?
じゃ、みなさん俺と乾杯しましょう。
ノリちゃんたちはまたやってるからほっといてと……
「ナミ〜、店長がおでんだってよ」
「は〜い、ってまだやってないよ」
「え!?そうなの?」
「そうなのってアンタも知ってんじゃん」
「う〜ん、気温が下がってきたらおでんってあるもんだろ?」
「はあ!?そんなわけないでしょ、勝手に生えてくるもんでもないのに」
「ああ、あれはいつもお前が用意していたのか?」
「もう酔ってるのか?」
ノリちゃん、さすがにそれは!?
ナミちゃん……同情するよ。
「店長〜ごめん、おでんやってないってさ、アイツ怠けてんな」
「何か言ったか〜」
「聞こえてるよノリちゃん、俺までとばっちり食うんだからやめてよ」
ヤバいなこの男。
「じゃあさ、魚食べる?焼きとか」
「おお、いいね、何があんの?」
「そ〜だね、今日は赤魚とアジかな」
「なら赤魚もらおか」
「ナミ〜、店長が赤魚だってさ」
「ふ〜ん……ってアンタさっき赤魚終わったって自分で」
「へ!?そうだっけか、忘れてた」
「やっぱいつもより——変」
「店長、赤魚さあ、最後の1匹はアユミが食べちゃったってさ〜」
「ちょっ、ノリさん!?私が悪いみたいな」
「だって、あると思ったら無かったから、いつの間に」
「もう〜、アンタでしょオーダーとったのは」
「うわっ出た!恐怖の大怪人ナミ……」
「うるせぇ!」
「あたっ」
「やったぁ、オバッち最強!」
「はぁ!?」
「うわ、ごめんなさい」
「まったくもう、ナミちゃんをあまり怒らせないの」
「だってピンちゃん」
「だって何?」
「ピンちゃんに話してんの」
「いいから言いなさいよぉ」
「ちょっ、私の方を見ないでよ〜、ねぇナミちゃん」
「そうよぉピンちゃんに頼ってもだ〜め」
「ちっ、ならアイツしかいね〜、この店の最強のおたんちん」
「おたん……ってまさか私?」
「ん!?アユミでも間違ってないが、今日は違う」
「ああ!?よかっ……って間違ってないってど〜ゆ〜こと?」
「まあまあ、アユミちゃんそこはノリちゃんだから勘弁してやって、強ち間違いでもないし」
「そうですね……って、やっぱ引っかかんですけど〜」
「それより、どっちに行くんだノリちゃんは?」
「気になりますねぇ、それよりって言われたのは少し頭にきますが」
「え、ああ!?それも置いといて」
この子根に持つんだね。
「さあ、どっちだ?」
「ゴクリっ、まだか?まだか?」
「ね……ん!?ゴクリって?アレ」
「何ですか店長さん」
「いやあ〜、モエちゃんはあっちにいないと」
「なんでですか?」
「いや、おたんちん受賞者候補だから?」
「そうよモエちゃんはしかも大本命なんだからね」
「いや〜、てゆ〜かアサミさんもあっちにいないと」
「え!?何でよアユミちゃん、私も受賞対象だって言いたいの?」
「まあ、対抗だから?」
「だからって軽く言ってくれちゃって」
ヤバっ、こっちでもおっぱじまりそう。
「なあ、何やってんだよお前ら」
「ノリさん聞いてよ〜、アユミちゃんがね私がおバカ大賞候補だって言うのよ」
「うん、間違ってないね」
「ねって!?どうしてよぉ」
「まあまあ、アユミちゃんもいちお候補者だからね?ノリちゃん」
「そっ、2人は似たもの同士で共に候補者」
「な!?ノリさんっ酷いっ、アサミちゃんと一緒にして〜」
「ちょっ!?アユミちゃんっ」
「まあまあ、2人とも落ち着いて」
「ってアンタが1番怒るべき人でしょ?モエちゃん」
「え!?なんでですか?」
「だって受賞確定でしょ?」
「いいえ、受賞者は……ほら、アソコに」
「へ!?」
「なんだかんだ言って結局、許してくれるから、アイツにした」
「って、ノリさん……そこは感謝しようよ」
「おたんちん大賞受賞者のナミさん、今のお気持ちを?」
「あ〜、なんか殴りて〜、あ〜なんかイラつく」
たら〜……汗。
「い、以上受賞式の模様をお伝えしました」
ゴツ、
「な、なんで最後は俺に回ってくるんだ〜!」
完




