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居酒屋なみのり  作者: マメ
居酒屋なみのり5

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70/80

2話〜誰が決めた〜


「いや〜全然暑くならないねぇ」


「ホントだね、こんなんじゃ今年の夏は空振りかぁ?」


「ノリちゃんは万年空振りだけどね」


「店長……今日はもうそれで終わりな」


「ま、待って待ってもう一杯もう一杯だけ」


「アンタが一杯で済むわけないでしょ」


「あ!?ピンちゃん……久しぶり」


「ホントね」


「生きて……」


「このヤロー、生きていたわよ!ピンっピンよっ」


「ははっ、自分で言うんだ?」


「そういえばピンちゃんてなんでピンちゃんなの?」


「へ!?ノリちゃんも知らなかったの?」


「うん、もう10年になるけど……知らないねぇ」


「どうせ知りたくもないんだろ?」


「バレてたか」


「まったくアンタは変わんないね」



ふ〜ん、今日は誰もナレーションしないのね?


じゃあ多分初めてやってみるかな、シーズン1からいるんだけどね。


私はピンちゃん、年齢は不詳。


職業は秘密。


今日も居酒屋なみのりに……


「何やってんのピンちゃん、もう酔ったの?」


「うっさい店長!」


途中で切られると恥ずかしいんだから……



「ピン、ピン……あ!?サイコロ好きでピンゾロのピンちゃんになったとか?」


違うなマスター。


「違うよノリちゃん、多分芸能人から取ったのよ」


女将さんもアウトっ。


「ナミちゃん、それ安直じゃない?」


「じゃあ店長はなんだと思うの?」


う〜ん、秘密にしてるわけじゃないのに何故私に聞かない?



「アレでしょ、ピンクが好きでピンクの服ばかり着てて、今は年だから紫が多くなったとか」


てーめー、妄想で人を貶めんじゃないよ。


「店長さんは本当デリカシーが」


もっと言ってやってよアユミちゃん。


「じゃあアユミっちは何だと思うの?」


店長、アユミちゃんにそんな呼び方したらまた……


つて!?アレ?


「そうですねぇ」


満更でもない感じ?


てゆーか、ほぼ喜んでる?


アユミちゃんももう年だから……



「ピンちゃんはですねぇ、きっと……ずっと独身だったからピン……うごっぐごっ」


てめー、1番の友達だと思っていたのに、言っちゃぁいけないことを!


「ぶふぁ、苦しいですよピンちゃん、ずぼし……ぐふぉむんぐっ」


マジで殺すぞおいっ!


「はぁ、はぁ、ピンちゃん……マジギレ?」


アンタも相当な天然ね。


モエちゃんのこと言えないよ?


って、あの子は計算か——



「アユミぃ攻めすぎだろ?いくらピンちゃんでも知られたくないことくらいあるさ」


マスター……


おいっ、ノリ!なにを知った風な口を——


「ああ、アレですよぉ」


ん!?何か閃いたのかいジューモンさん。


アンタ……時々スルドいからねぇ。


「ピンちゃんはモデルさんやってて、ピント合わせにこだわっていたんですよきっと」


は!?


1番的外れな……


この私がモデルなんて……



「なるほど、確かに昔は綺麗だった感あるからね」


マスター、昔はは余計だよ。


「そうですね、若い時は綺麗だった感じしますね」


アユミぃお前わざと天然やってないかい?


「おお!?それでいこう!ピンちゃんの由来はそれで決まりっ、そしてナミちゃんワインもう1本ね」


やっぱアンタは呑むんだね。


「ピンちゃんも呑んで呑んで」


「ありがとう店長」


赤ワインかぁ、久しぶりだね。


「ピンちゃんそこにレモンサワー入れちゃえ」


は!?店長何を……



「あっ!?ピンクになったぁ」


マスター喜ぶな。


「ああ、これだぁ!?だからピンちゃんなんだね」


って、女将……いやナミちゃん、アンタはもっとまともだったと思っていたのに。



「もうそれでいいよっ。もっと私の話をしろよお前らっ」


えー!?


何ぃこの人ぉ——


「忘れてた、アユミはワインを呑むと怪獣になるんだった」


は!?何それマスター、先に言ってよ。


「どうしよう、どうしよう、モエ……はいないか」


えー!?


ナミちゃんまで動揺するほどなの?


「ははは、アユミっち爆発だぁ」


コイツはブレないねぇ。


「店長煩いっ、今日は朝まで付き合ってもらいますからね」


アユミちゃん……


「がはっはっは〜、俺にそんなこと言うとトコトン行っちゃうよっ」



「よ〜しっ逃げんなよ店長、ピンちゃんの本当の由来……ピンクキャバレーに行くぞっ」


は!?


違うしっ。


何なのこの子は——


てゆ〜か、そんなとこないしっ。



「そうだったのか……アユミは何でも知ってんな」




「だからぁ違うってマスターっ!」




            完



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