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居酒屋なみのり  作者: マメ
居酒屋なみのり5

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1話〜台風の目は?〜


「う〜ん、台風来ないのに……」


「そうだねノリちゃん、お客さん来ないね」


天気予報の……


「バカっ」


「え!?俺何かした?」


あ!?


「いや、独り言」


声に出してたのね。


モエちゃんか?私は……



「こんなに暇ならさぁ」


「なに、トシ」


「焼肉やんない?」


「はあ!?ここで?」


「そう」


そう、じゃないよ。


得意げな顔してコイツは……



「ホットプレートならあるよ」


あるよじゃないよノリちゃん。


トシの思いつきにまた乗せられるなよ。


「どうせお客さん来ないなら、雨降る前に」


それも一理ある。


うん、うん——って乗せられてるわたしも。


「悩みどころだねぇ」


「男だろ悩んでんじゃないよ、やるよ!」


「え!?何故ここでナミ男ver.」


あ、やっちゃったぁ!?


つい……


「仕方ない、トシ買ってこいっ」


「ええ〜、今度は暴君モードかよっ」


ははは、呑むと決めた私にもはや怖いものはないっ。



「まあ、言い出しっぺは大体そういう末路だよね」


「うっせーノリぴー、ってあれ財布が無い」


「はあ!?」


「落としたの?」


「いや持ってきてないのかな?」


かな?ってコイツは……はなっから金払う気がなかったのか——


「じゃあ、ノリぴー頼むね」


「トシくん、このやろ……あ!?俺も財布ない」


嘘つけお前らっ!


「てことでナミ、頼んだよ」


「頼んだよじゃないわよぉ……」



「あ!?」


トシなんか思いついたな悪知恵トシ。


「店長……来そうだね?」


「おお、そうかぁ」


そうかぁ……でもないよねノリちゃん。


お客さんにたかる気か?



「ジ〜」


その効果音は!?


「そうかモエ、お前金あるか?」


「やっと私に声をかけましたね。焼肉をやるのに私を抜きにしようなんてさせませんよ」


「いいから金あるか?」


この際だノリちゃん、押せっ。


「無いですよ、あるわけないじゃないですか」


「無銭飲食する気か?」


「違いますよこれから」


「おお、タダシが来るのか、アイツなら持ってるな」


「嫌ですよ、どうせタダシさんと焼肉ならこんなとこじゃなくて……」


「モエ〜!」


「うわぁ、ナミさんごめんなさぁいっ」



チリン、チリン、


「あ!?来たっ」


「何ノリちゃんいきなり、財布ならないよ」


「へ!?聞いてたの?」


「ん!?少し入りづらかったからそこで聞いてた」


はあ!?


いつからそんな男になった。


「ふ〜ん……あ!?ヨーコちゃんもくんじゃね?」


「ああ、連絡してみて」


「ちょっと待って」


「この人たち……ヤバいな」


「あ!?ヒロくんは焼肉いらないのな?」


「いや、いるけど調達の仕方が」


「じゃあヒロくんの奢り兼買い出しで」


「モエちゃん、突然グイグイきたね」


「はは、この子は変だから許してあげて」


「もお〜またナミさんへんな噂流さないで下さいよぉ」


噂じゃないっ!



「あ、ヨーコちゃん、向かってる?焼肉食べたくない?」


「え!?焼肉行くの?ミソカツの舌になってたんだけど」


「そうなんだぁ、じゃあ来るときさぁお肉買ってきてよ」


「はあ!?だから……って、まさか私に奢らそうとしてない?」


「そんな訳は……あるか……も?」


「も?じゃないわよ、とにかく今日はみ・そ・か・つ」



「ダメだ、アイツ手強い」


「アンタが下手なだけじゃない」


「う〜ん……トシくん思ったほど使えない」


「そうっすよねノリさん」


「ヒロくんまで……ひどいっ」


「まあ、まあ、トシさん。気を取り直して下さい、これから真打の登場ですから」


「モエちゃん、それって」


「今日は誘ってあるので、あの人が来たら……チョロいですから」


出たブラックモエ。


それでよく妹キャラを公言しているよな?



チリン、チリン、


「ヨーコちゃん」


「もぉ、トシくんなぁに、人を財布みたいに」


「いやそうじゃなくてついでにと」


「ついでってなんのついでなのよぉ」


「ここに来る?」


「ここに来るたびに肉買わされたらたまんないわよ」


「はいっ、ヨーコちゃんビールね」


「ありがとうございますナミちゃん」



チリン、チリン、


「こんにちわぁ」


「おお、アユミぃ、会いたかったよ」


「帰ろうかしら」


「そう言うなよ」


「ノリさんにそう言われると恐怖しかないのだけど」


「で、財布は持ってきたの?」


「そりゃありますけど」


「さすがアユミちゃん!」


「その顔はみんな持ってきてないとか……」


「ああ、ココで焼肉をやろうと思うんだけどみんな忘れてきたってゆーから」


「そんな訳ないですよね?」


「店長以外みんな忘れたんだよ」


「嘘つけっ、俺は出さないっ!」


「店長胸張んなっ」



「ふ〜ん、そう言うことですか!?」


「だから〜ココは1番可愛くて1番頼りになるアユミちゃんにぃ」


「もぉ、モエちゃんに言われたら仕方ないかな」


「うわぁアユミちゃんさすがですっ(ちょろっ∴小声)」


「モエ、聞こえんぞっ」


「あわわわっ」


またまた、わざとらしいこの子は……



「じゃあオレ買ってくるよ」


「あ、じゃあ私も行こうか」


「じゃあヒロくんとヨーコちゃん頼むわね」


その間に準備とっ。



「でもさすがモエだよな」


「そうだね」


「もぉ、褒めるならハッキリ言ってくださいよぉ」


「ああ、アユミなら金を出してくれるとか」


「そうそう、アイツはチョロいとかも言ってたね」


「きっ!」


「ひゃあ、効果音を口に出すのは私の特許ですよぉ〜アユミちゃ〜ん」


「ならモ〜エ〜、この恨みはらさでおくべきかぁ」


「ホントごめんなさい、ごめん」



「ま、許そう。新章の1話目から揉めても仕方ないしね」


「そおですよぉ〜、みんなで美味しく焼肉しましょうよぉ〜、こんなトコですがぁ」


「モエっ」


「あっ!?ナミとアユミのダブルアタックだ」



ゴン、ゴキっ、


「もお〜私は当分お休みしますっ」


「そうしてくれ」


「もお〜ダメだとか言って下さいよぉ〜」


「これじゃ今回もまたグダグダだねナミさんっ」



あちゃ〜




             完








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