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居酒屋なみのり  作者: マメ
居酒屋なみのり4

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5話 〜いいのかわるいのか〜


チリン、チリン、


「いらっしゃいませっ」


て、


「おい、ハモってるんじゃないよ」


「へへへ、マスターなんにしますぅ?」


「モエの奢りなんだな?」


「べー」


なんだコイツ?



そんで……


「ここで編み物してんの?」


「うん、ナミちゃんに教わってるのよ」


まあ、アユミは似合うとしても、モエはなぁ……ホントに出来んのか?


「ナミちゃん、ここはどうやるんですかぁ?」


「ちょっと待っててモエ、今、手が」


「はぁ〜い」


「じゃあ今のうちにモエちゃん、ここ教えて?」


「あ、はいアユミちゃん」


え!?


モエが教えてんの?


はあ?



「ほら、ココ違いますよ?こっちからこうで……」


「ああ!?ホントだぁ、出来たあ?モエちゃんありがとう〜」


「ノリちゃんこれねぇ」


「はいよっ」


「と、どこまでいった?」


「ナミちゃん私はココができなくて?」


「あら、結構いったねぇ?モエ向いてんのかもね?」


「ナミちゃんのおかげっすよぉ〜。もぉ〜」


「モエっウザいっ!一杯奢れ」


「ええ、ナミちゃん酷ぉ〜い」


「はは、冗談だよ」


いや、お前は心の底からイラッとしていたよ、今。



「はあ〜、私には向かないかもぉ?」


「諦めるな、アユミちゃん。私も芳子さんからは、こうやって言われていたよ」


「芳子さんてお母さんですかぁ?」


「そうですよね?ナミちゃん。お料理も上手だって言ってたよね?」


「うん、色々教わったねぇ〜」


「ふ〜ん、私も会ってみたいですね?」


「じゃあ、ここでひとつ死んでみるか?」


「何でですかぁ……あ!?芳子さんはもう……」


「ははは、会いに行ってみるか?運が良ければ帰って来られるかもね?」


無理だろ?



「いいなあ?そんなお母さん。何でも教えてくれて」


「アユミ、教わる方も大事だぞ?」


「え!?それって私じゃ無理ってこと、ノリさん?」


「どぉ〜だっかねぇ〜?」


「ははは、まあまあアユミちゃん。気にしない気にしない」


ちょっと編みモンできたからって、調子付いてんなモエ?



「でもねぇ、大変な時もあったのよぉ、芳子さんは」


「ええ、どんなことですか?」


「あのね、カレーを作ってたんだけどね?」


「カレー?」


「食べたらね、すっごく甘くてね。それでね、まだ弟も小さかったのにね、甘くて食べれないっ!て文句を言ったの」


「小さいのに甘いて言うほどとは?」


「それがね、ジャガイモがなかったからってね、サツマイモを入れていたのよ」


「ええっ!?さつま……」


「恐るべし、芳子さんっ」


「まだまだよ、芳子さんの怖さはね?」


「な、何がナミちゃん。ゴクリ」


ゴクリって言葉で言うなよモエ。


「そしたらね、怒ってね台所から塩を持って来てね」


「嘘でしょ?」


「えっ!?」


まさかぁ?


「匙でねバッ、バッてぶっかけてね、これで甘くないだろ文句言うなっ!」


「え〜こわ〜い」


「それでね、弟がしょっぱいよ食べられないよ!て、また文句言ったらね」


普通言うわな?


いくらアイツでもそれは悪くない。


「でっ、で?ナミちゃん」


「そしたらね、芳子さんとうとうキレちゃってね。いや発狂してね、もう食べるなー!て言ってカレーを取り上げてそして流しにバンっ!って」


「うわぁ、お母さんがそれを?」


「ええ!?昔の人が食べ物にそんなことするとは……相当?」


「そうだけどサツマイモに塩よ?もうねぇ、カレーじゃないって」


「芳子さんて天然〜!」


おい、人の親をモエ……



「でもさぁ、ナミちゃんもたまに……ズレてるよね?」




「アユミちゃんに言われると、なんか……ムカつく」



あ〜俺知っらないっ……と





                      完



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